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大切な方が難聴になったら…手の差し伸べ方

作成者: マーケティング部|23/10/23 2:48
(2025年8月1日更新)
 
ご家族や大切な人が聞こえづらさや難聴で悩んでいると、あなた自身もこんな思いをされることがあります。会話中に何度も聞き返されることに、ついイライラしてしまったり、親戚が集まる場では、うまく会話ができず、家族のつながりが薄れてしまうのではと不安になったり。そんな気持ちは、決してあなただけのものではありません。これは難聴に悩む大切な人を支えるすべての方に向けたメッセージです。


 

一方で、あなたの大切な人は、難聴を受け入れることや補聴器に対して、抵抗感や偏見を抱いているかもしれません。また、難聴を深刻な問題と感じておらす、必要なサポートを遠ざけてしまっていることもあります。逆に、難聴によって深く傷つき、心を痛めている場合もあるでしょう。こうした感情の揺れについては、以前のブログでもご紹介しています。

 

アメリカ国立老化研究所によると、難聴治療の一般的な障壁のひとつは、聴覚の健康の重要性が過小評価していることです。難聴は徐々に進行するため、日常生活に明らかな支障が出るまで対処を先延ばしにしてしまう人も少なくありません。

 

残念ながら、難聴は放置すればするほど、対処が難しくなってしいます。さらに、未処置の難聴は、認知機能の低下転倒社会的な疎外感、うつ病などのリスクを高めることが、さまざまな例で示されています。

だからこそ、大切なご家族が耳鼻科での定期的な聴力検査を受け、早めに聴力の低下に向き合うことがとても大切です。もしそれが難しいと感じられる場合でも、あなたのサポートと励ましが、その新たな一歩を踏み出す大きな力になるかもしれません。

 

 

大切な人がより良いきこえを手に入れるためにできる6つのこと


1. ゆっくりと歩調を合わせてサポート


大切な人が何を感じ、難聴がどのように影響しているのか、すべてを理解することは簡単なことではありません。もちろん、あなた自身も、戸惑いや不安を抱えているかもしれません。それでも、まずはそばにいて、静かに寄り添うことが大切です。ほんの少し耳を傾けたり、ただそばにいるだけでも、大切な人にとっては大きな支えになります。もし立場が逆だったら、あなたもきっと支えてほしいと思うはずです。

 

同じように相手の話に耳を傾け、気持ちに寄り添いましょう。そして、難聴者に向き合うその人の「心の伴走者」として、きこえの健康への新たな旅路の一歩一歩を支える存在であることを、やさしく伝えてみてください。

 

2. 難聴が周囲に与える影響をやさしく伝える


会話の中で何度も聞き返されたり、「通訳」のような役割を担うことに、もどかしさを感じることもあるかもしれません。そうした気持ちを、責めるのではなく、やさしく冷静に伝えてみましょう。また、交通音、警報、ニュースなど重要な情報を聞き逃してしまうことで、安全面に不安を感じることもあります。さらに、難聴が原因で、以前より社会的に引っ込み思案になったり、自信を失っているように見えることもあるかもしれません。けれども、難聴は適切に対処することで、生活の質(QOL)を大きく改善できる可能性があります。だからこそ、こうした変化に気づいたときは、そっと、繰り返し声をかけ続けることが大切です。

3. 未対処の難聴が人生に与える影響を説明する


難聴に対処せずにいると、認知機能の低下転倒うつ病などのリスクが高まるなど、生活の質に深刻な影響を及ぼす可能性があります。こうした事実を、大切な人にやさしく伝えておくことは、とても重要です。実際こうした事実は、は国内外の研究によって裏付けられています。同時に、難聴に対処することでプラスの効果につながる可能性が指摘されています。

 

例えば、補聴器を装用した高齢者は、精神的健康や活力などのQOL指標(生活の質を占める指標)が有意に改善されたという報告がありあります。また、米国ジョンホプキンス大学の最近の研究では、認知機能低下のリスクが高い高齢者に対して、補聴器の装用を含む聴覚的な介入を行うことで認知機能の低下を約48%抑制できたと発表されています。難聴は、適切に対処することで、人生の質を大きく向上させることができるのです。


4. 補聴器への偏見は、もはや過去のものです


補聴器を耳につけることに不安を感じている大切な方には、ぜひ伝えていただきたいと思います。 今の補聴器は、昔のものとは全く違います。小さくて快適なデザインで、耳への負担も少なく、目立たないように設計されています。まるでワイヤレスイヤホンのように自然で、日常に溶け込む存在です。

 

1980年代に世界的な人気を誇ったバンド「ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース(Huey Lewis & The News)」のリーダーであるヒューイ・ルイスは、補聴器に対する偏見を「もう古い考え」と語っています。彼は映画『バック・ザ・フューチャー』の主題歌「The Power of Love」を歌ったことで知られています。

 

 

「昔はみんな、(補聴器をつけている)自分の見た目を気にしていたんだ。今では、耳にイヤホンを2つつけていないと、クールじゃない。今の子供たちを見てみろ。みんなイヤホンをして走り回っている。耳に何か入っていないと、クールじゃない……。
イヤホンをしていようがいまいが関係ないけど、人に見られるかどうかを気にするなら、たいていの人は見ないんじゃないかな。」

 

実際現代の補聴器は、聞こえを補うだけでなく、日常生活に寄り添うスマートな機能を備えています。たとえば、Bluetooth対応のワイヤレス補聴器では:

    • ・スマートフォンと接続して、通話音声や音楽を補聴器に届けることができます
    • ・映画や動画の音声も、より聞き取りやすい形で楽しめます

 

スターキーの補聴器では、専用アプリと連携することで音量や音質の調整がスマホから簡単にできたり一部のモデルでは、歩数の記録や通知機能など、日常のサポートに役立つ機能なども搭載されています。補聴器は、きこえのサポートを通じて、より快適な毎日を支えるパートナーです。


5. 聴力検査を勧めてみましょう


あなたの心配にも関わらず、ご家族や大切なご友人が、自分の聞こえに問題があることを気づいていないことは少なくありません。まずは、無料でできるオンライン聴力チェックを勧めてみるのも一つの方法です。さらに確かな方法としては、耳鼻科を受診して、専門的な聴力検査や耳の健康チェックをうけることをおすすめします。聴力測定は痛みもなく、短時間で簡単に受けられる検査です。聞こえの状態を知ることは、より快適な生活への第一歩となります。補聴器を含む聴覚ケアのサポートが必要かどうかを判断するためにも、まずは現在のきこえの状態を知ることが大切です。

 

6. 聴力測定を一緒に受ける


きこえをチェックしたり、耳鼻科を受診する前に、聴力測定の注意点(こちらをご覧ください)を伝えたり、きこえの仕組みや補聴器などについて少し知っておくことで、不安な気持ちをやわらげ、リラックスして検査を受けられるようになります。

そして、もし大切な人が難聴への対処をためらっていても、驚かないでください。
補聴器装用者が聞えづらさを知りケアを受けるまでには、補聴器装用者は難聴を自覚してケアを受けるまでにおおよそ4年、あるいは7年といった年月もかかると言われています。

聞こえづらさを認めるには時間がかかることもあります。だからこそ、あなたの穏やかな声かけや、変わらない態度が、何よりの支えになります。あなたのご友人やご家族が、本当は聞こえづらさを自覚している可能性は高くても、前に進むためにはちょっとした後押しやサポートが必要なのです。

 

あなたと大切な人と、聴力の状態を専門家に尋ねてみましょう

きこえの変化は、少しずつ進行するため、自分では気づきにくいことがあります。

専門家は、50歳を過ぎたら3年に1度、耳鼻科医での聴力検査を勧めています。

もし、きこえの低下を指摘され「何とかしたい」思われていたら、どうぞ最初の一歩を。ここに郵便番号を入力するだけで、補聴器についてのご紹介や試聴可能なお近くの補聴器専門店リストを表示できます。(補聴器の試聴には費用がかかる場合があります。)補聴器があなたのきこえにどのように役立つのか、ご自身の耳で確かめてみませんか?すぐにお店に行けない場合は、オンラインで5分で終わるきこえのチェックをしてみましょう。

 

またご自身の耳の状態について相談できる方がいない場合、日本耳鼻咽喉科学会が掲載している全国の補聴器相談医リストを確認してみてください。

 

本ブログ記事はアメリカ本社所属のオージオロジストが執筆したものを日本市場向けにアレンジしたものです。

本文中のリンク先は、一部英語サイトを含みます。