難聴のほとんどは、生まれつきのものではありません。
多くの方が、難聴は突然起こるものではなく、少しずつ進行していくものだと感じています。加齢や騒音など、さまざまな要因が関係していることもあります。「最近、聞こえにくいかも?」と感じたら、以下のステップを参考にしてみてください。
年齢を重ねるごとにきこえの低下のリスクは高まっていくといわれており、統計によると、10年ごとにその割合が約2倍になるというデータもあります。65~74歳の3人に1人が、75歳以上では半数近くが、そして85歳以上になると5人に4人が何らかのきこえの変化を感じています。つまり、きこえの変化は、多くの人にとって自然なことであり、長く充実した人生を歩んできた証とも言えるのかもしれません。
聞こえにくさを感じたとき、どうすればいいのか迷うこともあるかもしれません。このブログでは、そんなときに参考になる8つのステップをわかりやすくまとめました。
1.きこえのチェックを試す
「最近、聞き返すことが増えた」「家族や友人から”きこえている?”とよく言われる」そんな心当たりがあれば、まずはきこえの状態を確認してみましょう。きこえのチェックには、簡易的なきこえのチェックから、耳鼻科で行う聴力検査まで、いくつかの方法があります。まずはオンラインで5分で終わるきこえのチェックを試してみますか?
2.そのままにするか、それとも向き合うか
もし聞こえにくさがあるとわかったら、次に考えるのは「どう向き合うか」です。
そのままにして日常の不便に慣れていくこともできるかもしれません、あるいはきこえのサポートを取り入れてみるか、その選択肢はあなたのものです。
聞こえにくさによる影響は、痛みもなく最初は小さなことかもしれません。たとえば、会話の中で何度も聞き返したり、日常のささいな音に気づきにくくなったり。
でも、次第に「大切な情報を聞き間違える」「会話や集まりで孤立感を覚える」といった、より大きな影響を感じることもあるかもしれません。
さらに、聞こえにくさは心や体の健康にも影響を及ぼす可能性があるといわれています。例えば、聞えづらさを抱えたままにしておくことで、気分の落ち込みや不安感、転倒リスク、社会的な孤立感、さらには認知機能への影響などが指摘されることもあります。
...思い切って、きこえのサポートを検討するならば
米国ジョンズ・ホプキンス大学やコロンビア大学などの研究者たちは、きこえにくさに向き合うことで、日常生活や健康面のさまざまな課題の多くに対処しやすくなる可能性があると報告しています。実際、いくつかの研究では、難聴が認められ、補聴器の装用が適切とされた方において、転倒、気分の落ち込み、不安感、社会的な孤立感などに関連するリスクが軽減される傾向にあることがわかっています。
とはいえ、こうした研究結果を待たずとも、実際に補聴器を装用されている方からは、「よく聞こえるようになってから、毎日がもっと楽しくなった」「人とのつながりが増えた」といった声が多く寄せられています。自分らしく、いきいきと過ごすために、きこえのサポートを取り入れるという選択肢もあるのです。
3.耳鼻科医の相談や聴力検査を受けてみましょう
きこえのチェックで気になる結果がありましたか?聞こえにくさに向き合う準備ができたら、まずはお近くの耳鼻科やかかりつけの先生に相談してみましょう。お住まいの自治体によっては、個別検診などで聴力検査を受けられる場合もあります。
4.難聴の原因を突き止める
耳鼻科を訪れていただくことは、ご自身のきこえについての疑問や不安を解消する大切な機会です。クリニックや施設によって対応は多少異なりますが、初めて診察を受けるときには、一般的に以下のような流れが想定されます。
・問診表のの記入:健康状態や生活習慣、耳に関する質問票(内耳炎や外耳炎、耳に関連した既往歴)などを記入します。
・きこえの評価:耳の状態を目で確認する検査(視診)や、防音室でのきこえのテストなどを行います。健康診断での聴力検査より詳しく検査を行います。
・聴力検査結果を確認:検査結果は「オージオグラム」と呼ばれるグラフで示され、ご自身のいまのきこえの状態を視覚的に確認できます。
・治療の選択肢を話し合い:必要に応じて、補聴器をはじめとするきこえのサポート機器の紹介や、実際の音体験(デモンストレーション)などが行われることもあります。
5.補聴器を試してみる
耳鼻科での診察の結果、難聴が確認された場合、補聴器によるきこえの改善が期待されるときは、補聴器の検討が勧められます。補聴器は、難聴への対処方法としてもっとも一般的な選択肢であり、特に経験豊富な専門家との相談しながら、個人の聴力やライフスタイルに合わせて適切に調整された補聴器は、多くの方にとって有効です。
補聴器は、補聴器専門店のほか、眼鏡店で取り扱っている場合や、耳鼻科に併設された補聴器外来などさまざまな場所で相談・購入が可能です。相談しやすく、フォローアップのために通いやすい販売店を選ぶことが大切です。
多くの補聴器販売店では、実際のきこえを体験できる試聴期間を設けています(無償の場合もあれば、有償の場合もあります)。ぜひ一度お試しいただき、補聴器が日常生活にもたらす違いを実感してみてください。
6.自分に合った補聴器を選びましょう
補聴器は、「誰にでも同じものが合う」わけではありません。だからこそ、専門家と一緒に選ぶことが大切です。専門家はきこえの程度やライフスタイル、搭載機能、日々お過ごしになる環境や外出頻度など、さまざまな要素を考慮しながら、お客様に最適な補聴器を選びサポートをします。
わたしたちスターキーからは、補聴器が初めての皆様からも、より自然なきこえとして評価をいただいているスターキーの先進AI補聴器、エッジAIシリーズをお勧めします。
7.補聴器がもたらす違いを体験されてください
一定期間、補聴器の試聴をされる場合、ぜひその試聴期間を利用して、ご自宅や外出先、職場、テレビの音や趣味の時間、そして友人や家族との会話の中で補聴器を使ってみてください。さまざまな場面で使ってみることで、ご自身のきこえの変化や、日常生活での違いを実感いただけるかもしれません。実際多くのユーザーの方には「もっと早く使い始めればよかった」とお話いただきます。きこえのサポートによって、人とのつながりや日々の楽しさが広がったという声も少なくありません。
8.より良く聞こえる毎日を
試聴期間が終わったら、ご自身で実感されたことをもとに、これからの選択を決められてください。以前の聞こえの状態でもう少しとどまるか、それとも聞こえのサポートを取り入れて、より前向きな毎日を目指してみるか、その選択はあなた自身のものです。
音があることで、日常はさらに彩り豊かになります。
大切な人とのつながりや、心に響く瞬間を、あなたらしいきこえとともに感じてみてください。
聞こえにくさで、日常が少し不便に感じたり、楽しさが減ってきたと感じたら、今こそ、何か行動を起こすタイミングかもしれません。
補聴器専門家をお探しですか?ここに郵便番号を入力いただくだけで、補聴器の紹介や、試聴が可能なお近くの補聴器専門店リストを表示します。(補聴器の試聴には費用がかかる場合があります。)補聴器がどのように役立つのか、ご自身の耳で確かめてみませんか?
またご自身の耳の状態について相談できる耳鼻科の専門医をお探しの場合、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会が掲載している全国の補聴器相談医リストを確認してみてください。
本ブログ記事はアメリカ本社所属のオージオロジストが執筆したものを日本市場向けにアレンジしたものです。
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