Hear Better.Live Better.BLOG

スターキーから補聴器・難聴について生活に活かせる情報をお届けします。

Hear Better. Live Better.ブログを公開中!! 配信登録はこちらをクリック!

トピック

もし難聴と診断されてしまったら・・・

難聴と診断されることは、人生が変わる瞬間かもしれません。

 

中には、たいしたことじゃないという方もいるかもしれません。

自分が難聴なことは以前から受け入れていて対策をしようと思っていたかもしれません。

 

ただ「あなたは○○難聴です」という言葉を聞いて、

とても衝撃を受けてしまう方もいると思います。

 

Grieving Hearing Loss Blog-Header


私たちの五感は、家庭生活、社会活動、仕事、そして自分の存在感といった、生活のあらゆる面に関係しています。ある人は、自分の一部を失ったように感じ、聴覚に自信がない自分はいったい何者だろうと思ってしまったそうです。

 

補聴器は一定の年齢を超えた人(=高齢者)が着けるものというスティグマ(偏見)に心を揺さぶられ、突然、人生のスピードが速まったように感じる方もいるかもしれません。

 

また、中年期になってから難聴と診断された方は、若々しさを保とうとする社会のプレッシャーも助けにならなかったと付け加えます。


人生での重大な喪失がそうであるように、難聴の診断は元には戻らないもので、もはや以前のような生活ができないという現実を目の当たりにすると、無力感を感じることもあるでしょう。

 

これらは、難聴と診断された後に遭遇するさまざまな考えや感情のほんの一例にすぎません。しかし、共通するのは、失ったものを悲しむということです。

難聴を嘆く人もいます。そうでない人もいます。

しかし、もしそうだとしても、それはまったく普通のことだと覚えておいてください。

 


難聴を嘆く、悲しむ ー 悲しみの5段階モデル

難聴を嘆くことは、故エリザベス・キューブラーロス博士によって創始された、よく知られている悲しみの5段階モデルに沿っていることがあります。元々は終末期にある人々をサポートするために開発されたものですが、5段階モデルは悲しみ全体を理解するためのツールとして広まっています。

それでは、難聴の悲しみの5段階モデルを探ってみましょう。この段階モデルは、どのような順番で経験してもよく、いくつかだけ経験することもあり、全く経験しなくてもよいものです。

 

段階モデルは以下の通りです:

1.否認(と隔離) - はっきり聞こえないことを他人のせいにしたり、自分が難聴であることに注意を払わず気づかなかったりします。


2.怒り - 難聴に対して怒りや不公平感を感じ、その感情を他者に向けることがあります。


3.取引 - 難聴であることを認識しながらも、それが永続的なものではないと感じ、聴力を回復させるため、あるいは難聴であっても "大丈夫 "であるために、自分自身や他人と駆け引きをすることがあります。


4.抑うつ - 聴力を失ったことに悲しみを感じ、自尊心が低下し、他人から孤立してしまうことがあります。

 

5.受容 - 難聴であることを認め、治療や対処を検討する準備ができたと感じるかもしれません。


注:各段階の定義は人によって異なります。


Grieving Hearing Loss Blog-Inline-1

補聴器の専門家が考える難聴の悲しみ

聴覚ケアの専門家が難聴と診断されて悲しみにくれる方への対応、悲しみのプロセスにおいてどのようにサポートすればいいのか、スターキーのオージオロジスト(聴覚学博士)ジェイミー・ハンドに話を聞きました。

あなたの典型的な経験や悲しみについて教えてください。

ジェイミー - オージオロジストとして、私は通常、患者さんが聴力評価の結果を受け取る初診時に悲しみにくれるのを目の当たりにしています。そのような場合、悲しみは通常、嘆きや悲しみとして現れるのではなく、否認、怒り、取引といった悲しみの他の段階として現れます。

難聴は目に見えないものですから、初めて難聴だと言われた時、それを受け入れることが難しい人がいます。専門家は、この段階で否定的になる患者さんをよく見かけます。「自分の聴力はまだそんなに悪くないと思う」とか、「みんながブツブツ言うのをやめてくれたら......」などと言うのです。

また、中等度から重度の難聴者が、市販の補聴器やPSAP(個人用音響増幅器)を試し、十分な利得が得られなかった場合にも、悲しみのプロセスの取引段階に遭遇することがあります。

患者が難聴を受け入れようと努力している場合でも、聴覚ケアの専門家は通常、患者がサポートを受け入れる準備ができるまで、再診することはありません。補聴器を手にすると、嬉しさともっと早く補聴器を手に入れればよかったという後悔が入り混じった第二の感情を経験する方もいるかもしれません。

あなたの経験では、年齢や人生のステージは悲しみに一役買っていますか?

ジェイミー - そうとは限りません。子供から大人まで、あらゆる年齢や性別の方が悲しみにくれるのを目の当たりにしてきました。また、未対処の難聴が家族や愛する人に与える悲しみや負担も見てきました。患者さんが悲しみにくれる個人的な理由はそれぞれ違います。親や祖父母が補聴器をつけていたため、自分が年をとったように感じる、補聴器をしていて周囲からどのように見えるのか心配、などです。

補聴器の専門家はどのようにサポートできるのでしょうか?

ジェイミー - オージオロジストは、まず患者さんの経験に耳を傾け、直面している根本的なストレスや恐怖を理解するよう訓練されています。多くの場合、ただ耳を傾けることで、患者さんは悲しみのプロセスを乗り越えることができます。

難聴の症状が現れてから聴力測定を受けるまでに、平均4年かかると言われており、未対処の難聴が全身の健康に及ぼす悪影響は計り知れません。そのため、まずは患者さんの気持ちを理解し、あと1年、5年などと待たずに助けを求めるよう促すデリケートな会話となるのです。

ソファで微笑む同じカップルのイメージ
難聴を嘆きつつ、まだ対処していない方にどのようなアドバイスをしますか?

 

ジェイミー - コミュニケーションは双方向なものです: 難聴のために、周りの人もあなたとのコミュニケーションに苦労してしまっています。

 

「あなたの難聴は補聴器よりも目立ちます」という言葉は、患者さんにとって光明となる瞬間でもあります。このような患者さんとの厳しい会話は、ご家族や大切な方の励ましもあり、患者さんが難聴を受け入れるきっかけとなることが多いのです。また、残念なことに、難聴者が難聴によって孤立したり、恥ずかしい思いをしたりしたことがきっかけで、助けを受け入れるようになるケースもあります。もちろん、そこまで待っているのは禁物です。聴力を維持し、人生を全うするためには、早期の介入が鍵となります。


難聴の悲しみから立ち直るには

難聴と診断されたことを悲しむのは、まったく普通のことです。しかし、いつまでも立ち止まっていてはいけません。補聴器の専門家が、あなたの進むべき道を見つけるお手伝いをします。難聴が原因で、大切な人と過ごせなかったり、好きなことができなかったりすることはもうありません。

 

あなたの最高の人生が待っています。補聴器の専門家にご相談ください。

 

もし、あなたが難聴をお持ちで、何とかしたいとお考えならお手伝いします。ここに郵便番号を入力するだけで、補聴器技術を紹介、試聴可能なお近くの補聴器専門店リストを表示します。(補聴器の試聴には費用がかかる場合があります。)補聴器がどのように役立つのか、ご自身の耳で確かめてみませんか?

 

すぐにお店に行けない場合は、オンラインで5分で終わる聞こえのチェックをしてみましょう。

 

またご自身の耳の状態について相談できる方がいない場合、日本耳鼻咽喉科学会が掲載している全国の補聴器相談医リストを確認してみてください。

 

本ブログ記事はアメリカ本社所属のオージオロジストが執筆したものを日本市場向けにアレンジしたものです。

 

トピック: 補聴器販売店, 難聴と健康, 体験談, はじめての補聴器