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トピック

現代の騒音性難聴

 ”長時間、MP3プレーヤーから85dB以上の大きな音を聴くことは聴覚障害の原因になります。”アメリカでは現在、騒音性難聴がまん延してきています。

 

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昨年、世界保健機構(WHO)が、10億人を超す若者(10~30代)が強大音で聴く習慣によって聴力が低下する危険性があると発表しました。WHOでは、各国の男女12歳~35歳の音楽を聴く習慣を分析し、50%近くの男女が危険な音響レベルでMP3プレーヤーなどのパーソナル・オーディオ機器を使用しており、約40%の男女が娯楽の場で音楽と騒音を有害な音量で聴いていることが分かりました。(詳しくは、記事:A billion at risk for hearing loss from exposure to loud music”をご覧ください)ところで、騒音性難聴とはどのようなものであり、なぜスマートフォンやオーディオ・プレーヤーは危険性が高いと言われるのでしょうか?

 

騒音性難聴とは、爆発音のような音の強振動に一度さらされたことがある、または有害なレベルの音響や騒音(例えば、聴覚保護をせずに何度もライブやコンサートに参加したり、耳栓をしないで工場や工事の現場で働いている)に常にさらされていることなどの原因により難聴になってしまうことを言います。騒音性難聴は、一時的なものと半永久的なものがあります。

難聴とコミュニケーション障害の米国立研究所(NIDCD)」は、約2600万のアメリカ人が仕事または娯楽により騒音にさらされて難聴になっていると報告しています。疾病対策センターは、2010年の調査から、16%以上のティーン(10代の若者)が強大音を原因とする何らかの難聴に罹患していると報告しています。

 

 

騒音性難聴の原因になる音とは、85dB以上の音であり雑音も含まれます。音が大きくなればなるほど、聴覚損傷が発生するまでの時間が短縮されます。さらに、音源から耳までの距離とその音を聴いている時間により、発生する聴覚損傷の程度が決まります。

 

MP3プレーヤーの最大音量は約105dBと言われています。ほとんどのオーディオ・プレーヤーでの音が耳の周辺や耳の中へ直接集中するヘッドホンで聴かれていると考えると、ヘッドホンからの音は既に有害な音のレベル(dBレベル)になっていると思われます。ヘッドホンの発音体が鼓膜の近く(外耳道の奥に挿入するイヤホンタイプのヘッドホンなど)にある場合、音源からの距離が存在しないことに等しいので、聴覚損傷の危険性がより高くなります。

 

最後に、音楽を30分から1時間聴いたと仮定した場合、各騒音レベルで推奨される許容曝露(ばくろ)時間は下記の通りです。

 

騒音レベル   許容曝露時間

  •  85dB       8時間
  •  97dB       30分
  • 100dB      15分
  • 103dB      7.5分
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音楽を聴く際、聴いている音量によって、上記の許容曝露時間を超えると聴覚損傷の発生が始まり、音が大きくなればなるほどに、聴覚損傷の発生が早くなります。しかし、ご安心ください。騒音性難聴は予防が可能です。以下、聴覚を守るためのヒントです:

 

・スポーツ観戦やミュージックイベントなどの騒々しい場所では聴覚保護用具を使用する

・うるさい環境での作業では聴覚を保護するように耳栓を着用する

・オーディオ機器を最大音量まで上げて聴かないようにする

・年に一度は聴力検査を受ける。または、自身の聴力を測定する

 

私たちスターキーは補聴器製造だけでなく、多くの方が少しでも聴力損失を引き起こすことがなくなるように、情報提供を今後も積極的に行っていきます。

 

トピック: 補聴器, 難聴と健康