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もうすぐバレンタイン!難聴と心の健康について

もうすぐバレンタインデーですね。バレンタインと言えば、ハートのモチーフが多く使われます。だからという訳ではないですが、心臓(ハート)と耳の健康がどのように関わっているのか、今回のブログで取り上げてみることにしました!

 

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ある研究データから心臓を含む循環器の健康と耳の健康には繋がりがあることが分かっています。実際、この2つの器官は頻繁にやり取りをしており、健康的な循環器が聴覚に前向きな結果をもたらすと思われます。そして研究結果から、健康的な心臓や心血管が耳を健康に保つために必要であることが示唆されています。

 

それでは、なぜ、この2つの器官に繋がりがあるのか、もう少し詳しく見てみましょう。

 

ウィスコンシン医科大学(米国ウィスコンシン州)では、耳と循環器の健康の関係性について長年研究してきました。耳鼻咽喉科と通信科学の教授であり、責任者でもあるデヴィッド・R・フリードランド医学博士は、「内耳は血流に対して非常に敏感です。循環器に異常があると他のどの体の部位よりも早く気付きます。」と説明します。

 

我々の聴覚は複雑であり、血流の変化に敏感です。そして、不十分な血流は聴覚に障害を与えます。研究者は、難聴は内耳の血管損傷によって引き起こされるという理論を立てました。損傷を受けた血管は血流を悪くし、内耳の構造に半永久的な損傷を与える原因になりかねません。体内の他の器官と異なり、内耳には血流量の予備がない為、十分な血流量による損傷を無防備で受けてしまいます。

 

ウィスコンシン医学大学の研究者達は、動脈疾患と特定の聴力型に相関関係があることを発見しました。低域に難聴がある聴力型「低音障害型」のパターンがオージオグラムに見られると、循環器系疾患の発症、または発症の危険性があると考えられます。この研究結果は、Laryngoscopeという耳鼻科系の医学誌に掲載され、低音障害型の難聴が確認されたら心血管の状態や危険因子について診断を勧めるように聴覚専門家を促しています。 

 

耳の健康と心の健康には強い関連があります。難聴が単独で起こっていることはほとんどありません。多くの場合、難聴はその他の健康状態に伴って起こっているということです。耳の健康と心の健康の繋がりは、多くの専門家に「耳」は心に向かって開かれた「窓」だと信じさせています。

 

ミシシッピー大学医療センター・耳鼻咽喉コミュニケーション科学の准教授でオーディオロジストのチャールズ・E・ビショップ博士はこう語っています。「耳の健康に関して、他の器官との関連性を考慮せずに評価するべきではありません。難聴が循環器系疾患やその他の健康状態との関係を裏付ける証拠は実に多いからです。一人ひとりの健康全般を手助けする為に、私たちが持っている情報を最大限に活用する時がきたのです。」

 

マイアミ大学の研究では、高齢の被験者において、循環器の健康状態が良いと、聴力も良いことが分かりました(June 2010 American Journal of Audiology)。活動的なライフスタイルが循環器の健康を向上させ、耳への血流量を増加させます。アメリカン・ジャーナル・オブ・メディスン(米国の医学誌)に、体を動かす(運動)量を増やすと難聴の危険性が実際に軽減されたと報告されています。米国心臓協会(AHA)も、健康的な食事を継続することと健康な範囲に血圧を維持することを推奨しています。

 

心と耳の健康の繋がりを踏まえて、ベター・ヒアリング・インスティテュート(BHI・米国の聴覚専門機関)では、40歳以上の成人は、毎年の定期健診時に聴力検査も受けることを勧めています。心臓病に発展する危険因子をお持ちの方、既に心臓病と診断されている方は、特に難聴に気を配る必要があります。他にも心血管等の循環器疾患の危険因子をお持ちの方は、体を動かさない生活習慣から、BMI値(肥満度の数値)やメタボリックシンドロームの腹囲測定で基準値を上回ることに加え、難聴の危険性も上昇してしまいます。

 

 

出典元:

http://www.healthyhearing.com/content/news/Hearing-loss/Causes/47688-Hearing-loss-heart-health

トピック: 難聴と健康