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スターキーから補聴器・難聴について生活に活かせる情報をお届けします。

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難聴の子を抱える母親の気持ち

今回のブログでは、フランキー君の物語をお話ししましょう。小学校への入学を控えた彼は最近、スターキーの耳かけ型補聴器を使い始めました。彼が辿った聞こえの旅を、お母さんが話してくれました。スターキーの担当者とのインタビューを通して、国は違いますが、難聴児を持つ母親の意見をシェアしたいと思います。

 

 フランキーくんと補聴器

 

お母さん:生後2-3日の病院での検査で、私たちの息子が聴覚スクリーニング検査をパスしなかったことを告げられました。医師は、胎盤の液体が耳に溜まっていることがあるので、スクリーニングをパスしないのはよくあることと仰いました。しかし、息子が産まれて3ヶ月経過した時にフォローアップ検診を受け、息子の左耳の聴覚障害が確認されたのです。

具体的には、中高度難聴と言われました。フォローアップ検診に行く前はいたって楽観的でしたが、病院を出る時には涙が止まらなかったことを今でも覚えています。フランキーが中高度の難聴だなんて、誰かにお腹を殴られたような感じがしました。補聴器をしていることで友達にからかわれるのではないか、勉強についていけなくなるのではないか、とても心配でした。フランキーが双子の兄弟との違いに悩むのではないかも、わたしの心配に拍車をかけました。そして私は、妊娠中に彼が難聴になるような原因をつくったのではないかと、悩んだのを今でも覚えています。私は自分を責めました。フランキーの難聴について自分を責める他、方法がなかったからだと今は思います。

フランキーが生後4か月になったとき、更に詳しく調べる精密検査を受けるために、私たちは彼をミネソタ州ロチェスターにあるメイヨークリニック(全米で優れた総合病院として有名)に連れて行きました。そしてMRIなどの画像診断の結果、フランキーの左耳は水管拡大症候群との確定診断を受けました。医師は、この症状は通常は両耳に出ると仰いました。それを聞いて、私たちは少し救われた気持ちになったものです。フランキーの水管拡大症候群は左耳だけでしたから。

 

フランキー君が最初に補聴器を装用した時のことを話していただけますか?

お母さん:写真のように、夫はミネソタ・バイキングスのチームカラー(紫)の補聴器を選びました。この写真は、地域で紹介して貰ったスピーチセラピスト(ST)の指導を受けているところです。スピーチセラピストは、色々なおもちゃや道具を使って、フランキーの発達を促す工夫をしてくれました。幼いうちから補聴器を使い始めることで、彼自身が難聴を受け入れ、補聴器を使うのが普通のことになると、強く感じたものです。

 

赤ちゃんとスターキー補聴器 

今、フランキーは新しい補聴器に換える必要があって、フィッティングを楽しみにしています。彼が好きな色を選べますから。彼がどんな色を選ぶか、楽しみです。私の好みと違う色を選んでも、世界で一番良く似合う色を選んだね、と言ってあげたいです。

 

 

子どもの聴覚ケアを求めている他の親御さんにアドバイスはありますか?

お母さん:子供の難聴を告げられるのは大変ショックなことです。第一に、未知の恐怖に突然遭遇したように感じると思います。第二に、無条件に愛している子供のために、全てを治そうと望んでしまいます。私にとっては、タイミングが何事にも増して重要でした。私は現実を受け入れなければなりませんでした。しかし一旦受け入れることが出来たら、その後の道のりは順調でした。

 

あなたのお子さんにぴったりの療育施設や専門家を見つけてください。そして学校に入る前に教育機関の担当者に相談して、お子さんをサポートしてくれる学内外のサービスがないか、聞いてみてください。そして一度、近くの図書館に行ってみてください。公共図書館には難聴に関する非常に優れた本がたくさんあります。お子さんが自分自身について学び、お子さん自身がよい手本になってくれるでしょう。また、同じ悩みを抱える親のサポートグループも見つけられるといいでしょう。

難聴への対処は早く始めるほど本人にとって普通のこととなり、子ども自身が自分を導き、自分を守ることができるのだと思います。また、言語発達には聴覚神経への刺激が非常に重要なので、補聴器を使い始める時期は早ければ早いほど良いと私たちは言われました。

 

カップケーキを食べる補聴器をつけたフランキーくん 

 

フランキー君の友達は、彼の補聴器をどう思っていますか?

お母さん:地域でお世話になっている難聴幼児通園施設の先生が、フランキーの幼稚園の先生に難聴に関する本を渡し、園児たちに読み聞かせるように頼んでくださいました。幼稚園の先生は、フランキーと同じ学年の年中の子どもたちが一番真剣に聞いていたと言っていました。子どもたちはフランキーの耳についている凄くカッコイイ装置の事をもっと知りたいようでした。それがどんなもので、どんなことができるのかを。その時、フランキーはかなり気分が良かったようです。

 

フランキーのクラスメイトが補聴器を触りたがっている時、「見るのは良いけど、触れることができるのは自分だけなんだ。」と言います。彼はそうすべきであることを知っていて、また彼の難聴はこれから一生付き合っていかなくてはならないことを理解しています。それは6歳の子供が理解するには大変難しく辛いことです。学校の友達に「どうして耳にそんなものが入っているの?」と聞かれたら、フランキーは「僕の耳は音を聞くのに特別な助けが要るんだ」と答えるのです。

 

 

お子さんの難聴についてはオープンに話しますか?それとも、多くの人はお子さんの難聴に気付かないでしょうか?

お母さん:彼の難聴についてはオープンに話します。人は弱点を隠さずに見せることで、人との強い結びつきを作れると思っているからです。フランキーの支援チームは、彼に自分自身を導き、守ることをとても上手に教えてくれます。例えば学校でフランキーは、サークルタイム(生徒が先生を囲み、円形に座り、対話したり触れ合うアクティビティ)では、自分の健聴な方の耳を先生に向けれるようにして、先生の隣に座るようになりました。彼はこれによって自分は特別な存在なのだと感じ、そこが自分のための席であることを理解しています。フランキーはマグフォーマーとレゴが大好きです。小さい頃から夢中になっていて、想像力を駆使して驚くような作品を作ります。フランキーはサッカー、ティーボール、スケート、水泳も大好きです。私は必ずコーチに彼の難聴の事を話して、フランキーには大きな声で話したり、アイコンタクトを取るように意識してもらうようにしています。

フランキーは学校で補聴器を上手に使っていますが、一日が終わって休憩する時には、補聴器を外させています。私たちは、使わない時には特別な場所で保管できるように、補聴器を外したらすぐに私たち両親に渡すようにとフランキーに言い聞かせています。

 

フランキーくんとビル・ラッセル 

 

最近、スターキー補聴器を装用した時のことを話していただけますか?

お母さん:主治医のオージオロジストから、いくつかの補聴器メーカーの最新補聴器を試すことを勧められました。彼女は様々なブランドの補聴器でフランキーの聴力をテストし、どの補聴器がフランキーに最適か、調べてくれました。私たちにとって、会話の理解を助けてくれる補聴器を選ぶことが重要でした。なぜなら、それまでの補聴器では、語音了解度が8%しかなかったからです。

フランキーは、スターキーの補聴器を付けたときに一番良く言葉が理解できました。オージオロジストの先生が、数か月間、その補聴器を私たちに試用させてくれました。試用期間が終わって、スターキーの補聴器を使って語音了解度を検査したら、56%まで改善したのです。まったく信じられませんでした。

私はいつも、フランキーが健聴耳を塞いで難聴耳だけで聞き取ろうとしたときに、語音弁別、あるいは言葉の理解が非常に難しいということを知っていました。ですから、彼が補聴器を装用して方の耳で、言葉の理解がここまで改善できたことに私たちは本当に感動しました。

 

他になにか、みなさんとシェアしたいことはありますか?

お母さん:難聴への対処を学ぶことは、私と息子にとって驚くような発見の連続でした。彼の補聴器が幼稚園で友達と社会的なつながりをもって楽しく過ごせるように助けてくれたことに感謝しています。フランキーは楽しい夏を過ごしました。そして来年小学一年生になったら、私の息子の前にどんな素敵な世界が広がっているか、とても楽しみにしています。

 

トピック: 補聴器, 体験談