スターキージャパン、マーケティング&エデュケーションの西川愛理です。
本日は、1月10日(木)に横浜市立幸ヶ谷小学校・難聴言語教室に訪問した際の出来事についてお話しします。
難聴言語教室とは?
「きこえとことばの教室」とも言われています。普段、普通学級に通っている難聴児童に、
難聴の症状や程度に応じた個別指導を行い、正しいことばを育てたり、学校生活や社会生活への
適応を高めることを目的として設置されている通級制の指導教室です。幸ヶ谷小学校の
難聴言語教室は、昭和39年に横浜で初めて出来た通級学級です。
幸ヶ谷小学校に訪問することになった経緯
昨年11月に、社会見学の一環として、幸ヶ谷小学校難聴言語教室に通う2名の男子児童と、ご両親
そして、先生方がスターキージャパンへお越し下さいました。
当日、
・スターキーってどんな会社なの?
・補聴器ってどんな種類があるの?
・補聴器ってどんなことをしているの?
・補聴器ってどんな風に作られているの?
といった内容の紹介を行ったのですが、このとき、児童に説明させていただいたのが、わたくし西川でした。
見学会が終わったあと、先生より「ぜひ、ご自身の体験談を他の児童にも話してほしい」という
熱いリクエストがあり、今回の訪問が実現しました。
難聴言語教室で話したこと
↑当日の様子。
当日、5名の児童とお話ししました。
私は、8歳から補聴器を装用し、彼らと同じように普通学級の小学校に通っていました。
ですが、難聴学級もない地方の学校なので、私の周りには彼らのように補聴器をしている友達は
おらず、また難聴のことは中学校から同級生に話せず、
・声をかけられても、気付かない
・会話が聞き取れなくても、分かったフリをしてしまう
・コミュニケーションを取ることに疲れてしまい、無口になってしまった
といったことが起こってしまい、それが原因で、同級生も離れていき、現在、地元に知り合いはいるけど、友達はいないことを包み隠さず伝えました。
そんな私の経験を通して、児童には
・いっぱい食べて、いっぱい遊んで、たくさん友達を作ってほしい
・自分のことを理解してくれる友達を大切にしてほしい
・一人で悩まないで、みんなに相談すれば大丈夫!
と、私が出来なかったことを、みんなはやってほしいと強く伝えました。
補聴器クイズも!
児童には、私の経験についての話だけでなく、普段自分たちが使っている
補聴器はどんなものなのか、クイズ形式で学んだり、「こんな補聴器があったらいいな」
と、みんなでアイデアを出し合ったりもしました。みんな活発に発言してくれました。
↑補聴器クイズの様子。みんな真剣に考えています!
ご両親・先生方とのお話
児童とのお話しが終わった後は、ご両親や先生方ともお話しさせて頂きました。
受験はどうだったのか?思春期はどうだったのか?部活はどうだったのか?
など、成長していく子供に対する不安・心配事・悩み事…
どの質問も愛情に包まれたもので、私もグッとくるものがありました。
ご両親には、自分がそうだったが、年齢が上がるにつれ、友人関係や学校生活、
自分の聞こえのことで悩むことが、いつかきっと出てくると思いますが、
そのときは、ドシっと構えて、子供たちの一番の理解者であって欲しいことを伝えました。
難聴言語教室訪問を振り返って…
今回の幸ヶ谷小学校難聴言語教室の訪問を通して、補聴器のテクノロジーは日々進化してはいますが、
人と人とのコミュニケーションは補聴器だけでなく、自分でアクションを起こしたり、家族や友人の協力があって改善するものだと改めて感じました。
今回の訪問中、ご両親や先生方の涙を見ることもありました。その涙は、それぞれのエピソードがあっての涙だと思っています。親って、先生ってすごいなと思いました。
スターキーのオーナー、ビル・オースティンは世界中の恵まれない人々に聞こえを届ける活動を行っています。(スターキーは、毎年10万個以上の補聴器を世界中の人々に届けています)
私も、いつかビル・オースティンのように聞こえに困っている人や、そのご家族の「希望」となれるように直接関わっていきたいと思います!改めて、そう思わせられるような訪問となりました。
幸ヶ谷小学校難聴言語教室に通う、ちっちゃなお友達、ご両親の皆さま、そして先生方、素敵な出会いをありがとうございました!