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難聴がどのように社会的孤立につながるのか

ヘレンケラーは「目が見えないことは人と物を切り離す。しかし耳が聞こえないことは人と人を切り離す。」と言いました。「私は耳が聞こえません。」と「私は完全に独りぼっちです。」の間にはちょっと飛躍があるようにも感じられるかもしれませんが、ここには思っているより直接的なつながりがあります。これは、多くの人が難聴に対してなにかするまでに平均して10年かかっていることにも関係しています。架空の人物、ですがまさに典型的な例となる「ベティー・ジョーンズ」がたどる過程を見てみましょう。

 

難聴と社会的孤立

 

 

50歳の時は「すごくいい」

ベティーの娘が大学に入ったとき、ベティーは50歳でした。その時の彼女は絶好調。仕事では昇進したばかり、所属する読書クラブやカードクラブには一生の友達がいます。劇場の定期入場券も持っていますし、定期的に同僚や知人とランチやディナーを食べに行きます。人生は順調です!

 

ベティーが自分がいろいろと聞き逃していることに最初に気づいたのは、52歳の時でした。仕事では、会議テーブルの反対側にいる人がもごもごしゃべっているようです。また、娘が正面にいない時には娘の言っていることをよく勘違いします。ですがこれはベティーには簡単に説明がつきます。会議では、皆はっきりとしゃべるべきだし、娘はいつもぶつぶつしゃべる子なのです。

 

 

56歳の時は、まあ「大丈夫」

ベティーが56歳の時には、聞き取りが以前より難しくなった場面がいくつかでてきました。ですが彼女曰く、なんとか対処できているとのこと。そう、読書クラブはみんなが同時にしゃべるし騒がしいので、行くのをやめてしまいました。お芝居やミュージカルは理解してついていくのがあまりにも大変なので劇場の定期入場券は更新しませんでした。そして仕事です。新しい電話システムに代わって以降、電話での聞き取りがかなり難しくなりました。でもそれは聴力の低下とは関係がありません、とベティーに聞けば答えます。なんにせよ、娘がもうすぐ結婚することになったので、忙しくて聴こえのことなんかを考えている暇はないのです。

 

難聴と社会的孤立2-gif

 

60歳になると変化が目立ってきます

60歳の時、ベティーは仕事での変化にぶつかりました。電話会議やミーティングで、声が重なる会話についていこうとすると疲れるのです。そのため出席するミーティングの数を減らし、代わりに机へ向かう仕事と一人で行うプロジェクトに集中することにしました。今では顧客との連絡のほとんどはEメールです。

 

ベティーは以前ほど友人と会わなくなりました。カードクラブはプレイする声を聴きとるのが難しくなったのでやめました。ランチ仲間とは付き合いが続いていますが、人が多くて騒がしいレストランではない場合にだけ行くようにしています。

 

60歳の誕生日には、娘、義理の息子、3歳の孫息子が遊びに来てくれました。ベティーの家にいる間に、ベティーの娘は母が以前ほど社交的でなく、食事や買い物に行くよりも家にいることを好むようになっていることに気が付きました。TVの音量が大きくなっていること誰がしゃべっても以前よりも頻繁に聞き返してくること、そして小さな孫息子が言っていることがほとんど聞こえていない事にも気が付きました。これには誰もがイライラし、そして悲しくなりました。ベティーの娘は、母に病院へ行き、聴力を検査してもらうように説得します。

 

難聴と社会的孤立は一夜にしてならず

10年の間にベティーには何が起こったでしょうか?仕事や社会生活は萎んでしまい、人間関係は希薄になりました。ベティーは孤立してしまったのです。

 

難聴は進行が緩やかなため私たちはそれに順応してしまい、多くのものを失っていることにも気が付きません。最初に気が付くのが家族であることもありますし、ある日目が覚めて自分が失ったものに気が付くこともあります。ですが実際は手遅れになるまで何が起こっているか気づけないことが非常に多いのです。

 

ベティーのようになっていけません。聴こえの低下を無視しないでください。かけがえのないものや大切な絆が失われてしまうかもしれません。手遅れになる前に手を打ちましょう

 

 

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トピック: 難聴と健康