1年か、もっと昔のことになってしまうかもしれませんが、あなたはオペラやミュージカルなどのマチネ(朝公演)に行ったことはありますか?
その時、演目が終わって劇場を出た時に、日光がとても眩しく感じたことはなかったでしょうか?補聴器を最初に装用し始めたときも同じことが起こるんです。

補聴器を初めて装用する場合、あなたの脳は静かなことに慣れていました。
難聴で聴き取りに苦労している時には、脳が適切な信号を受け取れていません。
このため補聴器を装用し始めると、当然のことながら、長い間聞いていなかったものを聞くことで圧倒されてしまいます。
さらに、おそらく耳の中や耳の上に常に何かを装着するという経験がないので、
物理的に違和感があるでしょうし、
補聴器装用を習慣化するのにも時間がかかるでしょう。
しかし、安心してください。
あなたの脳と耳と身体は、時間とともに自然に調整していきます!
マチネの後にあなたの目が適応していったように。
以下のヒントはきっと役に立つと思います。
遠慮しない事
フィッティング中は補聴器の専門家と緊密に協力し、補聴器の音質やケアに関して懸念がある場合は正直に言ってください。
最初のフィッティングには多くのことを取り入れることができるので、補聴器の音質が適切でない場合や、理解できない情報や調整について説明を求めることを躊躇しないでください。
期待感は現実的に
補聴器の効果は眼鏡のようなものではありません。すなわち、補聴器は聴覚を「視力1.0」または完全に正常な機能に戻すことはできないのです。
さまざまな環境で最も会話をよく理解するために、視覚的な手がかりや騒がしい場所での座席の位置など、補完的なものを使用する必要があります。
新しい補聴器を毎日装用することを心掛けてください
最初の数週間に補聴器を使用すればするほど、
補聴器を生活の一部にすることに適応できる可能性が高くなります。
さまざまな設定でデバイスを装着すると、
フォローアップ訪問のために聴覚ケアの専門家を訪問したときに、
補聴器の効果に関する最良のフィードバックを専門家に伝えることができます。
忍耐力が大切
新しい補聴器に適応するには時間がかかる場合があり、あなたの身体だけでなく、あなたのライフスタイル、あなたの聴力に最適な設定を見つけるためには微調整が必要な場合があります。
難聴はゆっくりと進行していくので、あなたにとって慣れ親しんだ聞こえ方は、難聴のために長い時間の中で弱められた聞こえ方になっている可能性があります。
これらの音を改めて解釈するには時間がかかります。
時間をかけて、忍耐力を持って取り組めば、補聴器は日常生活の一部になり、
何が聞こえて、それがどんな風に聞こえるかを再発見することにワクワクすることでしょう。
難聴のせいで日常に困難が生じたり、楽しくないと感じているなら、
今こそ行動を起こすときかもしれません。
まずは日本耳鼻咽喉科学会の補聴器相談医リストを参照して、
お近くの耳鼻咽喉科医師へ相談してください。
初めて補聴器をご検討される方には
スターキーの「きこえ」のガイドも参考になるかもしれません。