私がオージオロジストであることを知った人からは、
「車に乗っているとき、後部座席にいる子供や孫の声が聞こえない」とよく相談されます。
「子供たちは日々の出来事を話したり質問したりしますが、私に出来ることは頷いて微笑むことだけです。車の中でもっとよく聞こえるように、何か出来ることはないでしょうか?」
車内は、言葉の聴き取りにはとても難しい環境です。音声と雑音の比率を考えると、音声理解のためには恵まれた環境とはとても言えません。
車のゴトゴトというノイズ、舗装道路の上を走るタイヤの音、暖房やエアコンの音など、すべてが雑音となり、声を聞き分けるのが難しくなります。私たちは、これらのノイズに対処するために自分なりの解決策を立てようとしますが、うまく行かないことも多いです。
■では、車内での聞き取りを良くするためにはどうすれば良いのでしょうか?
まず第一に、周囲の騒音を最小限に抑えることをお勧めします。
・窓を閉めておく
・ラジオの音量を下げる、またはオフにする
・同時に複数の会話をしない
それでも改善されない場合は、聴力測定を受ける事をお勧めします。
騒音下での聴き取りにくさは難聴の一般的な兆候であり、聴力測定を行うことで、車内での聴き取りにくさの原因が難聴であるかどうか判断することができます。
難聴が発見された場合には、もちろん補聴器を含む多くの解決策があります。補聴器は、騒がしい環境下で、話し手が聞き手の後ろや横にいるような場合でも音声認識や聴き取りを改善するために設計されています。補聴器は、よりクリアな音声信号を提供し、音声に対する周囲の雑音のレベルを軽減します。これにより、車内やその他の聴き取りにくい場所での会話がより聴き取りやすくなります。
スターキー補聴器には、時速16km以上の走行を感知して、補聴器の設定を走行中の車内に適応するように自動調整する特別な「乗り物モード」があります。
また、リモートマイク+(プラス)、テーブルマイクのようなアクセサリーは、子供や同伴者がマイクに向かって話し、その声を直接補聴器にストリーミングすることができるので役立ちます。
このようにして、私は質問者に答えています。
たいていの場合、
「車の中で子供の声をよく聞く方法はわかったけど、子供の声を消す簡単な方法も知りたいですか?」とも尋ねられます。
そして、補聴器のミュート機能を説明しています。
聴力測定を受けるには、測定できる地域の耳鼻科専門医(できれば補聴器相談医)を見つけましょう。またお近くのスターキー補聴器取扱店では補聴器調整のための聴力測定を随時行っています。見つけるためには、ここに郵便番号を入力することで見つけることができます。