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耳あな型補聴器の特徴は?メリットとデメリットについて

補聴器の購入を考えている方の中には、耳あな型補聴器について気になっている人も多いのではないでしょうか?さまざまなタイプの補聴器が販売される中で、耳あな型補聴器の特徴を知りたい人もいるでしょう。この記事では、耳あな型補聴器の特徴について解説します。

 

耳あな型補聴器メリットとデメリット

                    

■なぜ補聴器の形状にはさまざまなものがあるのでしょうか?

 

補聴器の形状にはいくつかのタイプがあり、用途や生活スタイルに合わせた製品を選ぶことができます。店頭やカタログなどで補聴器をみたときに、さまざまな形状の製品があることに気づくと思います。ここでは、補聴器の形状別の特徴についてみてみます。        

 

  • 耳かけ型

  • 補聴器は耳を傷つける?2

 

一般に補聴器としてよく知られるのが耳かけ型の補聴器です。本体が少し大きめなので、ハウリングが起こりにくく、さまざまな機能が搭載されている特徴があります。

 

本体は耳の裏側に配置するので、目立ちやすい特徴がありますが、補聴器の存在感を抑えた小型の耳かけ型補聴器も販売されています。最近では、標準サイズの耳かけ型補聴器でも、スタイリッシュでシンプルモダンなデザインのものもあり、ファッションの一部として楽しむことができます。     

          

  • 耳あな型

 

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耳穴のくぼみや穴の中にすっぽり収まる補聴器で、本体が目立ちにくいのが特徴です。一般的に既成耳あな型とオーダーメイド耳あな型がありますが、もちろん後者がより高いフィット感があります。

 

近年では、耳あな型補聴器よりも一回り小さくした「小型耳あな型=CIC」や、耳の入り口までに収まる「超小型耳あな型=IIC」の補聴器も販売されています。小型のものは外耳本来の集音効果を利用でき、補聴器マイクに音が入るため、音の方向を確認しやすいメリットもあります。

 

  • ポケット型

耳に装着するのではなく、携帯タイプの補聴器です。本体機器からイヤホンをつないで使用するので、操作が簡単で、汗による故障の心配がありません。そのほか補聴器と比較して、安く購入でき、一般的な乾電池を使うので、手軽に使いやすい補聴器です。

 

■耳あな型補聴器の特徴

近年、補聴器の中でも人気を集めている耳あな型補聴器。日本補聴器工業会の統計によれば、国内の補聴器の66%は耳かけ型の補聴器ですが、新型コロナウイルスの影響により、マスクを日常的に使用することになってからはマスクの付け外しでひっかかったり、落としてしまうことのない、オーダーメイドを代表とする耳あな型補聴器に注目が集まっています。ここでは耳あな型補聴器の特徴について、さらに詳しくみていきます。

 

  • 耳あな型補聴器のメリット

  •  

耳あな型補聴器は、本体が耳穴に収まるので、眼鏡やマスクの使用時に邪魔になることがありません。今の時期に耳かけ型補聴器を使用する方の多くが実感しているのが、眼鏡やマスクがうまく使えないことです。補聴器が耳にかかっているので、眼鏡やマスクが装着しにくかったり、聞こえの邪魔になることもあります。

 

また特に小型の耳あな型補聴器のメリットといえるのが、補聴器の本体が目立たないことです。難聴の方の中には、「補聴器がみられるのが恥ずかしい」と考える方も少なくありません。耳あな型補聴器はコンパクトなデザインなので、本体が目立ちにくく、補聴器の装着に対するコンプレックスを和らげることができます。

 

日常生活で眼鏡やマスク、帽子を使う機会が多い方は、特に耳あな型補聴器の使用を検討してみるのがおすすめです。

 

  • 耳あな型補聴器のデメリット

目立ちにくいメリットがある耳あな型補聴器ですが、小ささゆえのデメリットもあります。耳あな型補聴器は耳のくぼみや穴に装着するサイズで作製するため、内部パーツの大きさをその小さな形から確保するための配置が重要になります。

 

フィッティング図1充電式耳あな型解剖図

耳穴が極端に小さかったり、曲がりが強かったりすると、音を大きく出すための部品が配置できず、重度難聴の方は使用できないことがあります。

 

また耳あな型補聴器は、耳穴にある本体を通して音が入るので、自然に聞こえる一方で、人によっては音がこもって(くぐもって)聞こえることもあります。この感覚は耳あな型補聴器が入り、鼓膜までの間に空間ができることによって生じています。より小さく鼓膜までの空間を小さくできるIICタイプでこれは軽減することがあります。ただ小型だと本体が小さいために、操作が難しかったり、なくした時に見つけにくいデメリットもあります。

 

また、フィット感を重視して耳あな型補聴器を選ぶ場合、自分の耳穴に合わせるために、オーダーメイドで補聴器を作製する必要があります。オーダーメイドの耳あな型補聴器は、既製品の耳あな型補聴器と比べて、耳型を用意するため1週間ほど時間がかかること、また既製品とは異なるため費用が高くなる傾向があります。

 

  • 耳あな型がおすすめの人と不向きな人

補聴器を購入するときは、難聴の程度だけでなく、ライフスタイルに合わせた製品を選ぶことが大切です。ここでは、耳あな型補聴器の使用がおすすめな人とそうでない人についてみていきます。

 

耳あな型補聴器がおすすめな人

耳あな型補聴器は小型であれば目立たない補聴器を使用したい人や充電式であればワイヤレスイヤフォンのように見せたい人も、普段から眼鏡やマスク、帽子を使用している方には特におすすめです。

 

耳かけ型を使用すると汗が直接補聴器のマイク部分に触れたり、髪の毛をつたって侵入するなどの影響を受けやすいのですが、耳あな型であればその心配は少なく、耳穴の中は汗をかきにくいことも功を奏して、スポーツをする習慣がある人も使用しやすい形状と言えます。

 

耳あな型補聴器が向いていない人

これまで見てきたように、耳あな型は基本的にオーダーメイドで自分の耳の穴に合わせた製品を選ぶことがその最大のメリットでもあります。そのため、耳穴そのものが小さい方や、耳穴の形状が複雑な方は、作製できる補聴器の大きさが限定されてしまったり、オーダーメイドによる補聴器の製作自体ができないことがあります。

 

また、耳あな型補聴器は、メーカーによっては補聴器に搭載されている機能が少ないこともあり、聞こえ以外の機能を重視したい方に向かないことがあります。例えば、充電式オーダーメイド耳あな型補聴器は2020年スターキーが世界で初めて実現できた形状ですが、これに対して充電式耳かけ型補聴器は多くの補聴器メーカーが既に実現できている技術です。オーダーメイド作製を実現するためには、それだけ技術的なハードルがあると考えていただき、現在求めている機能が何かを検討する際に明確にできていると良いと思います。

 

なお、耳かけ型に比べて汗による故障リスクが少ない特徴はありますが、耳垢による故障リスクは残っています。耳穴に直接はめ込むので、耳あかの影響を受けやすいのです。耳垢が多い、もしくは湿った耳垢の方は、耳の中を清潔にして耳あな型補聴器を使うようにしましょう。スターキーはオーダーメイド作製の際、耳あかを防ぐ為のあらゆる無料オプションをご用意していますので、お店でご相談ください。

 

■新しい耳あな型補聴器 充電式耳あな型補聴器

ChargerCase_black

補聴器の管理にあたって、意外と難しいと感じるのが電池交換です。多くの補聴器は専用の空気電池が必要であり、多くの方が毎週電池交換をしていると思います。加えて、特に耳あな型補聴器は本体が小さいため、高齢の方でなくても、電池交換の際に戸惑ってしまう方が少なくありません。

 

先ほど取り上げてもいますが、スターキーでは新しいタイプの耳あな型補聴器として、充電式耳あな型補聴器を販売しています。夜の睡眠前など補聴器を使用しないときに、専用の充電器ケースに入れるだけで充電ができます。電池交換の煩わしさがなく、毎夜毎朝、同じ場所に補聴器を置く習慣もできるので耳あな型補聴器の管理が心配な方にもおすすめです。

 

 

 

■まとめ

耳あな型補聴器は、耳のくぼみや穴に収まる目立ちにくい補聴器です。それぞれの補聴器にはメリットやデメリットがあるので、聞こえの程度やライフスタイルに合わせた補聴器を選んでみてください。

 

 

参考:

日本補聴器工業会/補聴器の国内出荷台数2020

http://www.hochouki.com/information/20210114-64/

 

 

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