先月、スターキー本社のあるアメリカの補聴器市場では変化がありました。
FDA(米国食品医薬品局)が市販されている補聴器に関する規制を発表し、これによって、"over the counter" または "OTC" と呼ばれる新しい補聴器カテゴリーが導入されたのです。
OTC補聴器は、10月17日(月)に正式に発売され、FDAが現在 "prescription=処方"補聴器 と呼んでいる既存の補聴器カテゴリーに追加されました。
その名の通り、OTC補聴器は薬局や様々な小売店、そして特定の聴覚クリニックで店頭販売される予定です。今までの「処方補聴器」は、引き続き認可された聴覚ケアの専門家を通じて入手することができます。
アメリカでOTC補聴器と聞いたら、処方補聴器よりも安価であることがほとんどでしょう。
しかし、処方補聴器とOTC補聴器の違いは、
補聴器をどこで手に入れるか、補聴器にいくら支払うか、この2点に尽きます。
ここでは、この2つの補聴器の違いについてご紹介します。
その補聴器は誰のため?
OTC補聴器 - 18歳以上で、軽度から中等度の難聴と思われる方。
処方補聴器 - すべての年齢の方、難聴の程度に関わらず。
聴力測定は必要?
OTC補聴器 - 聴力測定は必要ありません。
処方補聴器 - 聴力測定が必要です。
形状スタイルやサイズを選ぶことはできますか?
OTC補聴器 - 耳かけ型と耳あな型がありますが、カスタムフィットできるオーダーメイド形状はありません。
処方補聴器 - お客様のライフスタイルに合わせた様々なスタイル、サイズ、オプションがあります(カスタムフィットできるオーダーメイド含む)。
使用者の聴力レベルに合わせて調整されますか?
OTC補聴器 - 「セルフフィット」のモデルがあります。これは、連動アプリが装用者の聴力レベルに基づいて反応を測定し、セットアップ時に補聴器にプログラムするものです。ほとんどの器種では、音量調節機能やあらかじめプログラムされた設定が付属しており、装用者が切り替えることができます。耳かけ型と耳あな型がありますが、カスタムフィットできるオーダーメイド形状はありません。
処方補聴器 -補聴器の専門家が装用者の正確な聴力レベルに基づいて補聴器をプログラムします。音質に対する感覚は人それぞれなので(全く同じ難聴者でも補聴器に求める設定は異なります)、専門家が装用者のニーズや好みに合わせて調整し、装用者に合った補聴器を提供します。
サービスやサポートは受けられますか?
OTC補聴器 - 専門家によるフィッティングやサポートは必要ありません。ほとんどの場合、自分で操作できる説明書が付属しています。
処方補聴器- 補聴器のフィッティング、プログラム、サポートは、補聴器専門家によって生涯にわたって行われます。フォローアップケアと説明書は標準付属されています。
返品はできますか?
OTC補聴器 - 現在のところ、州によって返品に関する規定が定められていません。
処方補聴器 - 返品規定は、州によって義務付けられています。購入後30日経過後の返品はできません。
処方される補聴器には様々な形、サイズ、聴力レベルに適しています。
どれが自分に合うのでしょうか?
スターキーは、より良い聞こえが人生を変えると信じており、OTC補聴器が発表されたときから、その登場を心待ちにしていました。難聴対処へのアクセスを広げることは、とても良いことです。
しかし、補聴器はメガネとは違うこともわかっています。補聴器はメガネと異なり、購入前の微調整や購入後のサービス、サポートが必要な高度な医療機器です。私たちスターキーは、経験豊かな聴覚の専門家が、測定や相談、選定、フィッティング、アフターケアに至るまで、一貫して関わることで、最良の結果を得られることを経験してきました。
でも処方補聴器よりも、OTC補聴器の方が安く購入できる・・・といえば、短期的には、そうでしょう。自分でできること(車の修理、散髪、お金の管理など)のほとんどは、より少ない費用で済みます。
しかし、プロと一緒に仕事をする時、物事はより正しく行われ、満足のいく結果が得られるのではないでしょうか。
聴覚ケアの専門家も同じです。補聴器は、あなたのニーズにぴったりと合った、すばらしい音を奏でるものです。また専門家に相談すれば簡単に解決できるようなことに、イライラするような時間を費やす必要はありません。
補聴器の専門家は、
あなたの聴力を正しく測定し、より良い聴こえを得るために、ずっとあなたと一緒に寄り添います。
DIY?それとも専門家に依頼する?
スターキーは、補聴器がより身近なものになり、より多くの難聴の方がより良い聞こえの喜びを発見できるよう、この新しいカテゴリーに期待はしています。
しかし、聴力という重要なもの、そして補聴器という重要な投資については、人生を変えるこの旅を自分一人で行うのではなく、資格を持った聴覚ケアの専門家の指導と専門知識を求めることをお勧めします。
現在、自分専属の補聴器の専門家がいない場合は、お近くの専門家を探すお手伝いをいたします。ここに郵便番号を入力するだけで、最新の補聴器技術を紹介、試聴可能なお近くの補聴器専門店リストを表示します。(補聴器の試聴には費用がかかる場合があります。)補聴器がどのように役立つのか、ご自身の耳で確かめてみませんか?