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新しい補聴器に慣れるにはどれくらいかかるのか?

3月3日の世界耳の日があることで、補聴器を検討するきっかけとなり、実際に新しい補聴器を試聴してみた方も多いかもしれません。

 

今回のブログでは、アメリカ本社スターキーのポッドキャストから、専門家を集めて行われた、聴力、難聴、補聴器についての質問の中で、"新しい補聴器に慣れるのにどのくらい時間がかかりますか?"という質問についてご案内します。

 

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デイブ:

ジェイミー、チャーリー・ブラウンの「ワウワウワウワウ」という声に加え、初めて補聴器を試したり装用したり体験した人が、少し奇妙で、少し違う、不自然な音だと主張することがあるとおっしゃっていましたね。それについてお話いただけますか?

ジェイミー:

難聴と診断されてから実際に何かアクションを起こすまでに、多くの人が約10年(少なくと5年~7年)経過すると言われています。

その間、脳は音を聞くことから遠ざかっていきます。

私はいつも「5~7年間部屋にいて、少しずつ照明を落とし始める」という例えを話しています。そして、その年月が終わるころには、部屋は暗くなってるかもしれないし、明かりが残っているとしても薄暗いでしょう。その部屋に誰かが入ってきて、いきなり電気をつけたらどうでしょう?そんなの嫌でしょう?「おっ!!明るすぎる!」と思うでしょう。

難聴の対処もそれと同じです。補聴器をつけて、最初から聴力レベルに必要な調整にして、「いい音でしょう」と私たちは仕事を終えるわけにはいきません。補聴器ユーザーさんも「わかりました。」といって終わりません。補聴器に慣れるためには、脳をリラックスさせなければなりません。

そして、再び懐かしい音を聞き分けられるように努力しなければならないのです。

エンジンの音や冷却器の音が聞こえてこないから、車のメンテナンスが必要だと気づくこともよくありますよね。私たちはまず、あなたの脳を慣らすために、聴覚リハビリを開始する必要があります。補聴器をしたら「オーディオブックを聴き、外に出て、友人や家族と話しましょう」とも言っています。

会話や音声は脳の栄養素ですから、今まで欠けていたものをすべて再適応させ、脳に栄養を与える必要があります。私はいつも補聴器ユーザーさんに、

「最初の1週間、あるいは2週間は、必要レベルより少し低めに合わせますね。再来店の際には、補聴器を買ったときと同じようには聞こえないと言ってくれれば、それは慣れたということですよ。」と伝えています。

補聴器はメガネとは異なり、かければいいという先入観を持たないでください。

 

難聴は、脳との関係もあり、もう少し複雑です。もう少し時間をかける必要があります。

 

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補聴器に慣れるために

 

デイブ:

また、補聴器を初めて装用したときに、「自分の声が変に聞こえる」と言う人がいます。それに慣れるまでには時間がかかるものなのです。

ジェイミー:

ええ、その通りです。私たちの目標は、どんな新しい補聴器でも、より自然に、よりクリアに聞こえるようにすることですが、今補聴器は処理速度もとても速くなっていますが、処理をしているので聞こえてくる音に遅れが生じることもあります。ほんの数ミリ秒の遅れですが、私たちの脳はそれを素早くキャッチします。

その遅れを聴き取ることができるのです。しかし、補聴器をフルタイムで装用すれば、数日でその遅れは取り戻すことができます。

 

補聴器業界の秘密を明かすつもりはありませんが、私たちは補聴器をどのくらい装用しているか知ることができるんです。補聴器の専門家をだまそうとしないでくださいね。補聴器は必ず装用するようにしてください。

デイブ:

補聴器ユーザーの方々にお伝えしたいのは、補聴器装用を始めたばかりのときは、少し忍耐強くいてほしい、ということです。

 

最初から自然に聞こえるのであれば、おそらくその補聴器装用は長期的には恩恵にあずかれないかもしれません。

より多くの音を聴き取ることに慣れるためには、調光スイッチのようなものを徐々に上げていく、という部屋の明かりの例えは、とてもいいですね。

 

以上は、ホスト:デイブ、オージオロジスト(アメリカの聴覚専門資格保持者):ジェイミーの会話を書き起こしていますが、わかりやすさのために編集されています。

 

 

補聴器の販売店はどこにあるか?ここに郵便番号を入力するだけで、最新の補聴器技術を紹介、試聴可能なお近くの補聴器専門店リストを表示します。(補聴器の試聴には費用がかかる場合があります。)補聴器がどのように役立つのか、ご自身の耳で確かめてみませんか?

 

 

また耳について相談できる方がいない場合、日本耳鼻咽喉科学会が掲載している全国の補聴器相談医リストを確認してみてください。

 

  1.  

本ブログ記事はアメリカ本社所属のオージオロジストが執筆したものを日本市場向けにアレンジしたものです。

 

トピック: 補聴器, 難聴と健康, はじめての補聴器