心臓の健康は聴覚の健康と密接な関係があることをご存知ですか？耳と心臓には重要なつながりがあり、循環器系を軽視してしまうと、聴覚に問題が生じる危険があります。
スターキーCHO（最高衛生責任者）アーケル・ジョルジョ医学博士が、この関連性についてのよくある質問に答え、覚えておくべき積極的なヒントをご提供します。
1. 心臓の健康と聴覚の健康はどのように関係しているのでしょうか？
聴力の健康には、正常な血流が欠かせません。内耳（蝸牛）にある繊細な有毛細胞は、音を電気信号に変えて脳に伝え、音声や音楽、騒音を聞き取ることができます。この有毛細胞が正常に機能するには、血行が良いことが必要です。
心臓病や高血圧は、内耳への血流を減少させます。有毛細胞に十分な酸素が供給されないと、有毛細胞や聴力に永久的なダメージを与える危険があります。
2. 循環器系のケアはどのようにすればよいのでしょうか？
危険因子を知り、それを減らすことが大切です。体を動かすこと、健康的な体重を維持すること、そして喫煙しないことが、循環器系の健康にとって重要です。
また、自分の血圧、コレステロール値、糖尿病の人では高くなるヘモグロビンAICも知っておく必要があります。高血圧、糖尿病、高コレステロールの方は、医師と相談し、適切な薬を服用し、数値が正常範囲になるように十分な薬を服用するようにしてください。
循環器系をケアすることは、聴覚を積極的に保護することにもつながります。循環器系の危険因子が難聴と関連していることを示す、これらの研究結果や統計について考えてみましょう。
・JAMA誌の新しい研究では、喫煙が難聴のリスクを高めることが確認されました。
・糖尿病を患っている人の難聴は、そうでない同年齢の人の難聴の2倍である。糖尿病予備軍（血糖値が正常値より高いが、2型糖尿病にはまだなっていない）の人でさえ、血糖値が正常な人に比べて難聴の割合が30％高いのです。
・難聴の人は、そうでない人に比べて身体活動量が少ない。
3. 難聴は循環器系の健康状態の問題を示す指標となり得るか？
はい、なり得ます。内耳は小さく敏感で、血流の変化の影響を受けやすいのです。
そのため、耳は循環器系疾患の影響を最初に受ける部位の1つになり得ます。
実際、軽度または中等度の高血圧の人の約40%に難聴があります。
4. 難聴と関連する他の健康問題は？
難聴は認知症と強い関連性があります。アーケル医学博士の出身大学ジョンズ・ホプキンス大学の研究によると、軽度の難聴は認知症のリスクを2倍にし、中程度の難聴はリスクを3倍にすると言われています。
また、聴覚は平衡感覚を保つのに重要な役割を果たすため、難聴は転倒やケガのリスクを高めます。軽度の難聴の方は、仕事中や運転中、あるいは遊びの最中に転倒する危険性が3倍高く、怪我をする可能性も高くなります。
最後に、難聴者はうつ病や社会的孤立のリスクが高く、難聴が原因で会話から取り残されたり、グループでの交流を完全に断ってしまうことになるからです。
このような理由から、スターキーは、センサーや健康管理技術を組み込んだ補聴器を初めて開発しました。補聴器は聞こえを良くするだけでなく、心臓の健康状態を含む健康全般をモニターし、管理するのに役立ちます。
5. 難聴の疑いがある場合、どうすればよいのでしょうか？
難聴への対処を後回しにしないでください。補聴器相談医に相談し、聴力検査を受けましょう。難聴の程度がどの程度なのか、また、どのような選択肢があるのかを教えてもらえます。
難聴かどうかわからない場合は、自宅にいながら無料でオンライン聴力測定を受けてみましょう。
難聴は治すことはできませんが、治療することは可能であり、早期に治療することでより良い結果をもたらすことができます。実際、研究者たちは、補聴器の早期使用によって認知症を遅らせたり、予防したりすることができるかどうかを研究しています。
補聴器が必要な場合は、どのような補聴器が自分に合っているか、よく調べてから決めましょう。最高の音質で、健康状態を把握しやすく、健康的な生活を送れるような機能がついているものを購入しましょう。
お近くの補聴器の販売店はどこにあるか、お手伝いします。
ここに郵便番号を入力するだけで、最新の補聴器技術を紹介、試聴可能なお近くの補聴器専門店リストを表示します。（補聴器の試聴には費用がかかる場合があります。）補聴器がどのように役立つのか、ご自身の耳で確かめてみませんか？
そして、すぐにお店に行けない場合は、オンラインで5分で終わる聞こえのチェックをしてみましょう。
また耳について相談できる方がいない場合、日本耳鼻咽喉科学会が掲載している全国の補聴器相談医リストを確認してみてください。
本ブログ記事はアメリカ本社所属のオージオロジストが執筆したものを日本市場向けにアレンジしたものです。
