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トピック

【難聴】音は聞こえているのに、言葉が聞き取れない理由は?

難聴には程度や種類によって様々な症状がありますが、高周波数帯域の難聴は最も一般的な症状の1つです。きこえの専門家はこの高音域の難聴を、2000Hz〜8000Hzの間で生じる難聴と定義しています。高周波数帯域での聴力低下は、しばしば難聴における最初の兆候です。

 

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聴力測定を行うと、きこえの専門家がオージオグラムを用いて測定結果を説明します。オージオグラムは、音声の理解に重要な各周波数(音程)で、どのくらい良く聞こえるかを示すグラフです。

聴力測定は250Hz〜8000Hzの間で行います。周波数は、オージオグラムでは左の低周波数から右の高周波数に向かって表示されます。ピアノのキーボードと同様に、右側に移動するにつれて音程が高くなるわけです。高音難聴のオージオグラムでは、250 Hz〜1500 Hzでは正常範囲内の聴力がありますが、2000 Hz付近から上で正常聴力の範囲から外れていきます。

高音域難聴のオージオグラム

 

高い音が聞き取りにくいと言葉の理解は難しい

高音難聴の人は、騒がしい場所での言葉の聞き取りや、女性や子供が話す高い声を聞き取るのが難しくなります。また、高音難聴の人は鳥の声や玄関の呼び鈴の音を聞くのも難しいかもしれません。家族や友人と電話で話すことも、高音難聴では一層難しいこととなります。

 

S、H、Fのような摩擦音は音程が高く、その他日本語における子音にあたるK,Tなど、高い周波数の聞き取りは言語の理解にとって重要です。聞き取れていない言葉を文脈から想像することは可能ですが、その分、聴覚疲労は高まります。低音の聴覚が正常であれば音量は正常に聞こえますから、母音はまだ簡単に聞き取れますが、重要な高周波数の子音を聞き逃してしまうのです。

 

耳の機能として内耳の蝸牛の中にある微細な有毛細胞が、入ってくる音を処理します。高周波数の音は蝸牛の基部で処理され、低周波音は先端付近で処理されます。蝸牛の基部にある有毛細胞は、先端に近い有毛細胞よりも傷害を受けやすいため、難聴はしばしば低周波数の音よりも先に高周波数での音に現れてくるのです。

 

蝸牛の有毛細胞は、騒音、年齢、耳毒性薬物および疾患といった多くの要因によって損傷を受ける可能性があります。加齢性難聴および騒音誘発性難聴は、初期段階で高い周波数帯の音を聞き取る機能に問題を引き起こします。

 

高周波数帯の難聴には補聴器の使用が有効

補聴器は高音難聴の治療に効果的です。 オープンフィットの補聴器や大きな通気口(ベント)を備えたカスタム補聴器は、耳を開いたままにして低周波数から中域周波数では自然の聴力を最大限生かし、難聴のある高い周波数帯の音だけを増幅します。

 

最先端の技術は、言語と音楽とで異なる処理を行い、高音域難聴に伴う疲労を軽減するのに役立ちます。高音域難聴を矯正するためには多くの選択肢があります。 ぜひ、きこえの専門家に相談し、あなたに最適な選択肢を見つけてください。

 

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トピック: 難聴と健康, はじめての補聴器