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トピック

未来の補聴器シリーズ(第3回):ウェアラブルとヘルスケア

あけましておめでとうございます。新年最初のブログもサーモン・カーライルからの記事を掲載しましょう。未来の補聴器の姿を垣間見る事ができます。

 

医療は大きく変わる!?

血圧、血糖値および酸素濃度レベル、交感神経の活動レベル(ストレスレベル)、皮膚表面温度、地理的位置データなどが統合されて、人間の生理学的状態や活動の詳細をリアルタイムでやりとりする・・・。

 

今日、このような計測値は世界中の医学研究プロジェクトで使用される臨床グレードのスマートモニター(身体に装着されることが多い)によって提供されています。

長期にわたるパターンの微妙な変化は、多くの病気や機能不全の状態に陥る前、早期の警告をうけることにつながるかもしれません。(Journal Artificial Intelligence in Medicineの記事より)。

 

ウェアラブル端末との関係


タイムリーな診察と効率的な診断が結果的に、大きな代償を払わずに済むことになることは十分に立証されています。

 

そう遠くはない未来に、あなたの「守護天使」はおそらく人工知能(AI)のお医者さんになるでしょう。

人工知能(AI)のお医者さんは、あなたの臨床基準を精密にパーソナライズし、クラウド内のデータから収集された絶え間なく成長していく標準的な健康状態のライブラリと照合していきます。

将来的には、心臓発作などは経験することはなくなるかもしれません。人工知能(AI)のお医者さんのアドバイスを受けてライフスタイルを微妙に変更していけるからです。

もし事態が悪くなったとしても、人工知能(AI)のお医者さんによって事が起こる前に救命救急が到着するでしょう。人工知能(AI)のお医者さんがあなたの症状をすでに彼らに送っていましたから!

 

機械が担う医学の未来の概念は現在のホットな研究トピックであり、ネイチャーのウェアラブルエレクトロニクスについての記事では、身体データを収集して医療業界全体を変えることができるウェアラブルセンサーという、こうした未来を暗示する技術が紹介されています。

 

 

人間とクラウドの関係性

このシナリオでは、動いているのはまだ人であり、クラウドの末梢神経系は単に情報を中継しているだけです。

しかし、人工知能(AI)のお医者さんがあなたの生理的状態を管理するのに役立つ、より直接的な方法があります。

今日の多くの慢性疾患は、人体埋め込み型のドラッグデリバリー(薬物輸送)システムを使用して管理されていますが、血液検査や状態検査のために定期的な通院が必要です。そこで埋め込み型健康管理システム(多くの高度なセンサーを含)を医療用人工知能(AI)にワイヤレスで接続すると、これらのことが必要なくなります。実際、健康管理システムは、ホスト(使用者)が健康的な生活から時に逸脱することがあっても、広範な生理学的パラメータが正常範囲内にとどまることを確実にするように設計することができるのです。

 

聴覚デバイスへの応用 

神経科学者としての私にとっては、センサー技術の分野で最もエキサイティングな開発は、携帯型の脳活動測定装置です。最近いくつかの研究室が、会話の中で複数の話し手から話を聴いている人々の脳の活動を測定するために様々な方法を利用しています。これはいわゆるカクテルパーティ現象といわれる状態です。この発見は全く驚くべきものです。頭皮電極を有する比較的単純なEEG(脳波計)記録と、同時に話す複数話者の音声信号と、かなり洗練された機械学習と復号法を使用して、これらのシステムは聴取者がどの話者に注意を向けているかを検出することができるのです。いくつかの研究では、対象者および空間的位置がEEG信号から解読され、この方法は周囲の環境におけるさまざまな音響的な混乱に対してかなり抵抗力を持つことを示しています。

 

この発見は非常に重要です。何に注意を向けるかについての聴取者の意思を追跡し、それが時間と共にどのように変化するのかを追跡する方法を示しているからです。

これはまた、補聴器が生成する信号処理を方向付け、聴取者の空間的な位置に焦点を当てるため、そして処理されている情報の中でリスナーが聞きたい情報を強調するために、私たちが使うことのできる重要な情報を供給してくれています。――ある瞬間に聴取者が聞きたいと思う発話者の周りに話者が大勢いるときに、何が信号で何がノイズなのかを効果的に決定するための情報です。

 

最近の研究では、研究者が何を探すべきかを知れば、復号化のための強力な信号を獲得するのに必要なEEG電極の数はわずかであることが実証されています。さらに、録音システム自体も十分に小型化されており、実験室の外で聴取者が現実の聴取活動をしている間に、これらの実験を行うことができるようになっています。オックスフォード大学のある研究者グループは、聴取者にキャンパスの周りをサイクリングしてもらいながら実験を行いました。

 

未来の補聴器の姿

これらの成果は、より良い聴覚デバイスを開発するために必要なバイオセンサーが基本的に既に十分に成熟していて、目的とする聴覚の強化を実現するための制御された信号処理が可能であることを示しています。

またこのシナリオは、処理の時間的制約に応じて補聴器がどのように音信号の処理負荷を分担できるかの素晴らしい例を示してもいます。

EEG信号の復号化にはかなりの処理が必要ですが、この処理は時間に依存していません。数100m/秒などは会話の1音節か2音節たらずです。クラウドが処理の負荷を受け持ち、適切な制御コードを補聴器に直接、または接続したスマートフォン経由で送り返す、という解決策がすぐに考えられます。

スマートフォンは補聴器と同じ聴覚場で聴いているので、他のより重要な要素に対しても、よりタイムリーな処理能力を提供するサウンドデータ用のアクセスポイントになることもできます。

 

しかし、誰もワイヤーと電極を補聴器に接続したEEGキャップを着用して歩くことはありませんよね。

それでは、必要な技術をどのように活用し、それを社会的に受け入れられるデザインに組み込むのでしょうか?私たちは、ウェアラブルの世界的なトレンドの発展を調査し、美的且つステータスシンボルとして市場に導入できそうな近未来の技術を調べることから始めています。

 

過去関連記事

未来の補聴器シリーズ(第1回)

未来の補聴器シリーズ(第2回)

 

Topics: ヒアラブル