新型コロナウィルス(COVID-19)の影響で体温計の需要が高まり、体温計用の電池が品薄になっているようです。そのこともあってか、似ている補聴器用の空気電池を代用品として購入される方が増えているようです。そこで、今回は体温計の電池を捜してお店に来店された方や、知り合いで「体温計の電池を買わなくちゃ!」と焦っている方がいたら、ぜひ伝えてほしいボタン電池のことをご紹介させていただきます。
【今一度、確認を!】ローマ字と数字には意味があります!
ボタン電池は、どれも同じに見えますが、種類や大きさなどは異なっており、その違いはパッケージに書かれたローマ字と数字で判断できます。
ローマ字に注目!ボタン電池の種類
種類は、型番の先頭のローマ字で分けられています。
型番(ローマ字) | 種類 |
LR | アルカリ電池(体温計など) |
PR | 空気電池(補聴器) |
SR | 酸化銀電池(腕時計など) |
CR | リチウム電池(電子手帳など) |
LNR | リチウム二次電池(自動車のキーレスエントリーなど) |
数字にも意味がある!大きさの違い
ローマ字に続く数字は大きさを表しています。
数字 | 直径 | 高さ |
41 | 7.9mm | 3.6mm |
43 | 11.6mm | 4.2mm |
44 | 11.6mm | 5.4mm |
48 | 7.9mm | 5.4mm |
空気電池の特徴をご存知ですか?
補聴器の電池は一般的な電池と異なり、空気電池と呼ばれる専用の電池が使われています。
空気電池の特徴は以下になります。
・空気電池は常に発電
空気電池の特徴は、電極のプラス面に小さな穴が開いていることです。この穴から空気が入ることで、空気電池は発電することができます。
空気に触れて空気電池が消耗しないように、未使用の空気電池はシールでプラス面の穴を塞いでいます。一度シールをはがして空気に触れてしまうと、電池が常に発電を行い、消耗されてしまいます。
・寒いところでは発電しにくい
寒いと体が思うように動かないことと同様に、空気電池も寒いところでは発電しにくくなります。冬場に空気電池を使用する際には、寒いところに置きっぱなしにしないようにしましょう。なるべく気温が5度以上の場所に置くようにしてください。極端に空気電池が冷たい場合は、電池を手で少し温めてから使用してください。
・二酸化炭素は電池の敵
とくに冬場、閉め切った部屋でファンヒーターやストーブを使っている場合、空気中に二酸化炭素が多くなります。空気電池は二酸化炭素が苦手であり、このことが寿命を短くする原因に繋がります。
空気電池は補聴器装用者にとって大切なもの
電池の種類や特徴だけでなく、何より補聴器装用者にとって空気電池はとても重要で、車に例えるなら、補聴器本体がエンジンであり、電池はガソリンのようなもので、日常生活に必要不可欠な存在であることも伝えてあげてくださいね。
::引用元::
一般社団法人 電池工業会 なるほど電池Q&A |ボタン電池ってどんな電池ですか?