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スターキーから補聴器・難聴について生活に活かせる情報をお届けします。

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コロナ禍で補聴器/聴覚ケアがどれほど必要とされているか

コロナウイルスの流行によって、人々のつながりが阻害されてしまいました。コミュニケーションの大切さが再認識される中、特にマスク生活、ビニールシート越しの会話の聞き取りづらさを多くの方が経験することで聴覚ケアに関心が高まったことは補聴器業界にとって大きな機会とも考えられています。

 

今回のブログでは、補聴器業界で最大のマーケットであるアメリカ唯一のメーカー、スターキーの社長兼CEOブランドン・サワリッチへの調査会社モーニング・コンサルトの取材記事を皆様にお届けします。

 

Brandon sawalich

健康への危機となっているコロナウイルスの世界的な流行から約1年が経過しました。2020年のはじめに、私は補聴器業界の最大の10年が待っていると言いましたが、今でもこれは真実だと私は考えています。2020年に、より多くの方が、補聴器業界がずっと前から知っていた「聞こえの健康は不可欠である」ということを学んだのです。

スターキーは補聴器メーカーとして、この1年で起こった聴覚医療の進化を目の当たりにしてきました。スターキーは世界中の聴覚専門プロフェッショナルのパートナーであることを誇りにしていますが、パンデミックが始まったとき、その役割は全く新しいものになりました。私たちは、聴覚医療の専門家が政府の財務的な支援プログラムの活用方法や個人防護具などのエキスパートになれるようにサポートし、診療所が遠隔医療や遠隔サービスを設置することをサポートすることにシフトしました。

 

私たちの優先事項はただひとつ、聴覚医療従事者が人々を助けるためにオフィスを安全にオープンすることでした。

イノベーションとは考え方でもあります。起きてしまったことを、私たちは受け入れなければなりません。

ウイルスが世界各地に蔓延するにつれ、社会はバーチャル化しました。マスクは重要な視覚的発話の手がかりを隠してしまいました。人々はかつてないほど地域コミュニティから離れていきました。どんな人にとってもコミュニケーションは難しくなったのです。

今、あなたが全米4800万人の難聴者の一人であると想像してみてください。多くの人が世界と切り離されてしまったのです。このような状況では、人とのつながりを保ち、重要な健康情報やニュースを手に入れることが非常に重要になります。

パンデミックで多くの人が自分の聴力に問題があるのだと初めて知ることになりました。難聴だとわかっていた人も難聴を無視することができなくなりました。聴覚の専門家は、「エッセンシャル・ワーカー(必要不可欠な働き手)」と呼ばれるようになり、世間の話題にのぼるようになりました。聴覚ケアは社会的な問題です。同時に健康全般の問題で、世界的な問題でもあります。そして今、人々は聴覚が不可欠であることを認識し始めています。

補聴器業界は、聴覚ケアの重要性を世界に伝える新たな局面にいます。全世界4億5千万人以上の人が難聴を患っています。2050年にはその数は10億人近くになると言われています。難聴の方のニーズに応えるために、補聴器業界は進化しなければなりません。

パンデミックは、業界のデジタル概念を加速させました。人々は、適切なケア、利便性、操作性といった3つのことを求めています。遠隔医療の利用は急増していますが、これは私たちの業界の将来の方向性でもあります。遠隔医療はユーザーをケアする方法として受け入れられるだけでなく、コネクテッドヘルス(ヘルスケアにおける場所、時間、人、データを繋ぐこと)が好まれています。補聴器ユーザーは、聴覚ケアスタッフとつながり、課題をリアルタイムに解決できるようになるでしょう。

そしてデジタルが進歩することでユーザーは、技術面で何を求めているのかを私たちに教えてくれます。聴こえを良くするだけではなく、より良い生活をサポートする補聴器を求めていることがわかっています。人々はテクノロジーにますます多くを期待しており、聴覚テクノロジーとイノベーションのリーダーであるスターキーは、その一歩先を行くことが求められています。

こうした最先端の聴覚テクノロジーは、補聴器を装用することへの偏見をなくすという別の効果をももたらしています。難聴は、認知症や孤独感、さらには循環器系疾患などの健康問題と関連しており、難聴の早期対処は非常に重要です。しかし、補聴器を高齢者のものと考えている方には、補聴器の使用を促すことは容易ではありません。

しかし、テクノロジーの進歩により、そのような障壁は取り除かれ、補聴器は必要なものとしてではなく、手に入れたい、身に着けたいものになってきています。

パンデミックが始まったとき、他の医療技術界のリーダーと同様、私は技術革新が遅れるのではないかと心配しました。次に何が起こるのか、業界がどこに向かうべきで、適応し、繁栄していくべきかを考えましたが、コロナウイルスの流行は業界を問わず、私たちに自分が破壊されるか、それとも自分が破壊者になるのかという選択を眼前に迫ってきました。

特にパンデミックの際、イノベーションは眠ることはありません。スターキーを支えてきたのは、「人々に手を差し伸べ助ける」という唯一の目的に立ち返ることでした。

私はこの業界に入って26年になりますが、常にこの目的に立ち返っています。人を助けるという目的に忠実であり、常に前を向いていなければなりません。だからこそ、2020年は補聴器業界にとって最も素晴らしい10年の始まりだったと確信しています。

ブランドン・サワリッチは、スターキー社の社長兼CEOであり、全米補聴器工業会の理事長として、テクノロジーの進歩、大胆な発想、パフォーマンスの高いチームの構築を通じて、聴覚医療の変革を推進し、補聴器業界を革新の10年へと導いています。

参照記事:MORNING CONSULT(英語)

 
 
 
 
 

トピック: 補聴器, 難聴と健康, ヒアラブル