補聴器は、ご自宅以外で他の人とコミュニケーションをとったり、周囲に気を配ったりする上で、欠かせないものです。それでは、ご自宅にいるときや、用事がないときはどうでしょうか?それでも補聴器を装用する必要があるのでしょうか?
答えは「もちろん必要です。」
ご自宅で補聴器を装用することは、たとえお一人であっても次の点から重要なことです。
補聴器に早く慣れる
補聴器を装用し始めたばかりの方は、家の中で補聴器を装用することが特に効果的です。できるだけ毎日補聴器を装用することで、冷蔵庫の音や時計の音など、日常生活で聞き慣れていない音に脳が慣れることができます。
これらの音に、最初は圧倒されるかもしれません。しかし、補聴器を装用すればするほど、その音は自然に感じられるようになり、聞き分けるのが簡単になります。
脳を活性化する
補聴器を装用することで、ご自宅で静かな一日を過ごすことができます。
どのように?脳を活性化させ、音を処理するのです。
著名な聴覚専門家であるフランク・リン博士とジョンズ・ホプキンスの研究者が、未治療の難聴者639人を12年間にわたって調査しました。
その結果:
・軽度難聴の成人は、そうでない成人に比べて認知症になる可能性が2倍高い。
・中等度難聴の成人は、そうでない成人に比べて認知症になる可能性が3倍高い。
・重度の難聴者は、そうでない人に比べて認知症になる可能性が5倍高い。
ということがわかりました。
これらの調査結果から、難聴と認知機能低下の顕著な関連性だけでなく、聴力のケアがいかに必要であるかがわかります。たとえそれが外を走る車の音や窓から聞こえる鳥のさえずりのような偶然耳にした音であっても、脳はあなたのために音を処理する活動を続けます。
つまり、聴力を回復させるだけでなく、認知症の予防にもつながるのです。
安全を維持する
ご自宅で補聴器を装用することは、ご自分と周りの人の安全を守るためでもあります。補聴器を装用することで、煙探知機やサイレンなどの緊急時の音や、オーブンタイマーのような日常の重要な音が聞き取りやすくなります。
また、補聴器を装用することで、転倒のリスクを30%軽減できることが分かっています。米国疾病予防管理センター(CDC)によると、毎年、高齢者のうち25%もの方が転倒を経験するという驚くべき統計があることを考えると、これは特に重要なことです。さらに、ほとんどの転倒は家庭内で起こるという調査結果もあります。
しかし、万が一転倒してしまった場合でも、スターキーの先進AI補聴器ジェネシスAIがあなたの安全を守ります: ジェネシスAI補聴器は、転倒を感知して、My Starkeyアプリがあなたのご家族や介護者に転倒通知を送ります。
楽しくつながる
補聴器は、家にいる大切な人とのコミュニケーションに欠かせないものですが、実は補聴器が外の世界ともつながることをご存知ですか?補聴器をスマートフォンやタブレット、テレビなどと簡単にペアリングすることで、補聴器に直接音声を送ることができ、とても便利です。(※機種により、接続性は異なります)
・通話(ビデオまたは音声)をストリーミングすることで、大切な人とのコミュニケーションがとりやすくなる。
・お気に入りの音楽を楽しむ。
・自分に最適な音量でニュースを聞く。(難聴になると、周りの人より大きな音量でないと聞こえなくなります)
などなど。
補聴器を使い続けることが、最高の聴力、健康、そして生活の質を維持する鍵であることを忘れないでください。
もし、あなたが何とかしたいとお考えならお手伝いします。ここに郵便番号を入力するだけで、補聴器技術を紹介、試聴可能なお近くの補聴器専門店リストを表示します。(補聴器の試聴には費用がかかる場合があります。)補聴器がどのように役立つのか、ご自身の耳で確かめてみませんか?
すぐにお店に行けない場合は、オンラインで5分で終わる聞こえのチェックをしてみましょう。
またご自身の耳の状態について相談できる方がいない場合、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会が掲載している全国の補聴器相談医リストを確認してみてください。
本ブログ記事はアメリカ本社所属のオージオロジストが執筆したものを日本市場向けにアレンジしたものです。