補聴器は、難聴の方々にとって、聴力を最大限にサポートする大切なデバイスです。
しかし、難聴の特性は個人個人で異なるため、補聴器を使用しても音声の聞き取りが難しい場合があります。特に、バックグランドノイズが多い環境や、音源との距離がある場合にはその傾向が顕著に現れます。これらの状況を理解し、適切な対策を講じることは、効果的な聴力サポートにおいて非常に重要です。

- そこで役立つのが補聴器のワイヤレスアクセサリーです。ワイヤレス補聴器と使用することで、補聴器の機能を向上させることができます。
- スターキーの補聴器用ワイヤレスアクセサリーには、TVストリーマー、リモートマイク+、ミニマイク、テーブルマイク、StarLinkリモコンなどがあります。
ワイヤレスアクセサリーの仕組み
各アクセサリーの詳細をご紹介する前に、これらのアクセサリーがどのように設計されているのかを見てみましょう。
家族や友人と外食する場面をイメージしてみてください。
隣の人とはスムーズに会話ができるのに、向かいの席の人の声が聞き取りにくいことがありませんか?これは、周りのテーブルからの声や食器の音、音楽などが混ざり合うことが原因です。同じようなことは、満席の会議テーブルや混雑した講演会場でも発生します。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか?
その理由は、相手の声がテーブルの向こうから補聴器のマイクに届くまでに、周囲の雑音と混ざり合ってしまうためです。音声が補聴器に届く過程で、周囲の音と混ざることで、聞き取りが難しくなるのです。
しかし、もし相手の声が発話と同時に直接補聴器に伝わるとしたら、どうなるでしょうか?
リモートマイク+を相手の衣服に留めてもらったり、テーブルマイクを相手との間に置くことで、相手の声が直接補聴器に届くようになり、聞き取りが容易になります。これにより、音声の明瞭度が向上し、コミュニケーションが円滑に行えるようになります。
ワイヤレス補聴器とワイヤレスアクセサリーがあれば、聞き取りが困難な状況を大きく改善することができます。
ワイヤレスアクセサリーの種類
それでは、ワイヤレスアクセサリーの種類と機能、活用例などを紹介します。
(ワイヤレス:Bluetooth®接続を使用して補聴器と簡単にリンクできる技術)
リモートマイク+
Bluetooth、テレコイル、FM、音声入力の4つの異なる入力音源から多機能ストリーミング。騒がしい環境でも聴きたい人の声を楽に聞けます。指向性マイクも搭載。
活用例:習い事や教室、ホールやレストランなどで話し手が遠い場所で
ミニマイク
ボタン1つだけのシンプル設計で話している人の衣服にクリップに留めて使用します。操作性の簡単なミニマイクで、騒がしい環境でも1対1の会話を楽しめます。
活用例: ダイニングテーブルを囲んでの会話や車内など1対1の会話を楽しむ場合
テーブルマイク
グループでの会話の際に、座っているテーブルの中央に設置して使用します。8つのマイクを内蔵しているため、テーブルマイクは発言者それぞれの音声を拾い、補聴器に直接送ります。
活用例:会議・家族の集まり・騒がしいレストランなどで複数の同伴者がいる環境
TVストリーマー
テレビやデジタル機器の音源(パソコン、タブレット、DVDプレーヤーなど)に接続すると、音声信号を拾って、エンターテイメントの音声を補聴器に直接ストリーミングします。また、テレビストリーマーの「+」または「-」ボタンを押すだけで、音量を調節することもできます。
活用例: 他の視聴者が居る環境で、自分だけの快適な音量での試聴が可能(テレビをミュートした状態でも視聴可能)
このアクセサリーを補聴器に接続すれば、音量の調節やプログラムの変更、お気に入りの機能への素早いアクセスが可能になります。オプションのストラップも付属しているので、必要なときにいつでも手元に置いておくことができます。
活用例:補聴器の調整が必要なとき、特にMy Starkeyアプリを使用していない方におすすめです。
最適なワイヤレス補聴器アクセサリーを見つけるのは簡単です。
ワイヤレス補聴器のアクセサリーはたくさんありますが、どのように選べばよいのでしょうか?最も簡単な方法は、補聴器の専門家に相談することです。補聴器やライフスタイルに合わせて、最適なアクセサリーをお選びいただけます。
その他の補聴器技術について詳しくお知りになりたい方は、認定補聴器技能者にご相談ください。ここに郵便番号を入力するだけで、補聴器技術を紹介、試聴可能なお近くの補聴器専門店リストを表示します。(補聴器の試聴には費用がかかる場合があります。)補聴器がどのように役立つのか、ご自身の耳で確かめてみませんか?
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本ブログ記事はアメリカ本社所属のオージオロジストが執筆したものを日本市場向けにアレンジしたものです。