補聴器を効率よく動作させるためには、電池からの安定した電力供給が必要です。補聴器や電池の性能を十分に発揮させるために、下記7つのヒントを参考にしてください。
・補聴器用電池はパッケージに入れたまま室温で保管してください。電池シールは使用する直前にはがすようにしましょう。
・補聴器を使用していない時は、補聴器の電池ドアを開けて電池消耗を防ぎましょう。
・夏の暑くて湿度が高い時期は、電気回路や電池ケースに湿気が溜まらないように補聴器を十分に乾燥させてください。電池を取り外してから、補聴器は乾燥ケースの中に入れましょう。
・新しい未使用電池を使用してください。電池は、経年劣化もします。消費期限が長いから、セールだからといって大量に買い込む事はあまりおすすめできません。
・電池を使い切ったら、直ぐに補聴器から取り外しましょう。取り外した電池は、補聴器販売店の回収ボックスへ持っていくか、お住まいの地域のゴミ処理手順に従って廃棄するようにしてください。充電したり、火の中へ投げいれるようなことは絶対しないでください。
・電池は使用するまでパッケージに入れたままにしておいてください。電池がコイン(小銭)や鍵などの金属に接触すると、ショートの原因になる可能性があります。
・小さなお子様がいるご家庭では、電池や補聴器にお子様を近づけないようにしてください。もしお子様が電池を飲み込んでしまったら、直ちに病院(小児外科のある病院等)にご連絡ください。
今日の補聴器市場において、空気亜鉛電池は最も一般的な補聴器用電池です。空気亜鉛電池は空気を取り込み、空気中の酸素と反応して、電力を供給します。電池シールをはずしたら、補聴器に電池を入れず、1分間そのまま置いておきます。この「放置」しておく間に、電池内物質(亜鉛等)と空気が反応し始めます。この放置する時間が十分でないと、補聴器に電池を入れた直前に「電池が消耗し切っている」「電力不足」と思うことがあります。このようなことが起こった場合、電池を取り外し、1分間空気孔を上に向けておいてから、補聴器に入れ直すようにしてください。
電池寿命について
補聴器用電池の寿命に影響を与える要因には以下が考えられます:
・難聴の程度
難聴の程度が進むにつれて、音の増幅も必要になっていきます。電流消費の増加に伴い、電池寿命は短くなっていきます。
・補聴器使用頻度
補聴器装用の時間や頻度は電池寿命に影響を与えます。
・補聴器の技術
一般的には、最新の補聴器になればなるほど、機能が充実するのでより電力が必要になります。(スターキーの新製品ライフデザイン補聴器Museは例外で、従来よりも2割も電池消費効率がよくなっています)
・使用環境
湿度の高い環境が電池の膨張や漏電の原因になる可能性がありますが、湿度が低いと電池の乾燥が電池寿命を縮めさせる可能性もあります。高地では、酸素が減少する環境の為、電池寿命を短くしてしまう原因になるかもしれません。
・気温
低い気温では電池の電圧と寿命を縮める可能性があります。
電池性能
使用した電池の寿命を記録してみましょう。電池のパッケージに、補聴器に電池を入れた日付、電池を交換した日付を書いておきましょう。パッケージ内の全ての電池を使い切ったら、自分の補聴器の使用パターンがわかり、どのくらい電池が持つか見積もることもできるでしょう。
いよいよ全国的に夏真っ盛りの気温になっていきます。
適切な使用方法で快適な補聴器ライフを実現しましょう。
補聴器の電池、メンテナンスについての詳細はこちらからご覧下さい。
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