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トピック

補聴器を使っていて、どうしてもうるさく感じてしまう時はどうしたらいい?

補聴器を使う方にとって、最大のヒントとなるのは、なによりも実際に補聴器を使用している人の声ではないでしょうか。スターキー本社でSNSを担当しているSarah(サラ)は補聴器ユーザーでもあります。これからスターキージャパンでも彼女のコラムから新鮮なヒントを皆さまにお届けしていきます。

 

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難聴になると、騒がしい環境では聞き取りが難しく、会話を続けることも難しくなります。最近の補聴器には騒がしい環境での聞き取りを向上させる機能も搭載されていますが、補聴器を使用できないくらい騒がしい場所では補聴器ユーザーはどうすればいいのでしょう?

 

例えば、会話を聞き取りたい状況で、補聴器をしている耳元でトロンボーンのような音が聴こえてきたら、どうしますか?この問題の解決は難しく思うかもしれません。以下にサラ本人が経験して実践した状況を伝えてくれます。

 

 

騒がしすぎる環境で補聴器ユーザーはどうしたら良い?

ステップ1:自分の居場所として想定できる範囲では、静かな場所と騒がしい場所をあらかじめ見極めておく

 

私は今年の初めに、70年代音楽を大音量で流しながらバスで走行する「パーティー・バス」に参加しました。20名の参加メンバーはとにかく騒がしい人たちばかり!そこで最初に私がしたことは、どこに座るべきか見極めることでした。後部座席近くに4つの大型スピーカーがあり、いくつかの座席の頭上にも円形スピーカーが設置されていました。静かな場所・・・それは、スピーカーが設置されていない前方の座席でした。

 

ステップ2:多くの人の顔が見える場所を選ぶ

 

耳に損傷を与えない程度だけど、補聴器を装用するには騒がし過ぎる(因みに、パーティー・バスは105dB以上の大音量になることもあります!)とき、ほとんどの人が見える静かな場所に移動しましょう。そして、その静かな場所から、会話についていけるように読唇(会話相手の唇を読む)もします。もしかしたら、そこは補聴器の使用ができるくらいの場所かもしれません。もし、スターキー補聴器を使用していれば、アプリにあるサウンドスペース機能「音質カスタマイズ」の使用をお勧めします。パーティー・バスは私の個人的な思い出ですが、家族や親類との集まり等、大人数でのパーティ―にも「音質カスタマイズ」は非常に便利です。

 

 

ステップ3:何よりも聴覚(耳)の保護に努める

 

パーティーを目一杯楽しむことは重要ですが、私にとっては、「聞こえる」ことが一番重要なことです。なので耳を守るために、柔らかい耳栓を持参します。使い捨てのものが利用しやすいです。私はバッグに1組、自動車内に1組、常時入れてあります。そして、騒がしい場所に出くわしたら、耳栓を直ぐにサッと取り出して使用することで、「きこえ」の悪化を気にすることなく、楽しい時間を過ごすことができています。

 

注:耳栓のような聴覚保護用品を使用するべきか判断できない場合は、サウンドチェックアプリをスマートフォンからダウンロードしてみてください。このアプリでは、どのような環境でも騒音レベルが簡単に測定できるので、聴覚の保護が必要かどうかが分かります。

 

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スターキーサウンドチェックアプリ画面。

 

ステップ4:補聴器を使用していないことをグループに伝える

 

これは一番重要なステップです。一緒にいる人にこの場所が騒がし過ぎて快適に補聴器を使えないことを伝えます。聴覚障がいについてあまり知識のない方には対面ではっきりとした口調で話してもらうことも伝える必要があるかもしれません。補聴器を使用していないことをグループ内に伝えることで、どうすればより良くコミュニケーションが取れるのかを相手も考えてくれるので、誰もが楽しい時間を逃すことは少なくなります。

 

注:人の声が聴きづらいと感じたとき、私は時折、友人や彼氏に「頼りになる通訳者」となってもらいます。通訳者がいることで、聞き漏らしがなくなり、会話に参加していられます。また、肯定的とは十分には言えないかもしれませんが、携帯メールなどのテキストメッセージは、騒がしい環境にグループでいるときには有効です。例えば、テキストメッセージ上で、指示や重要な文書をやり取りするとコミュニケーションが楽になります。グループメッセージを出すことで、誰もが疎外感を感じず、混乱や見逃しもなくなることもあります。

 

 

いかがでしたか?

 

補聴器を使用していると、着け外しは面倒と感じるものですが、極端にうるさいところでは補聴器を外す勇気も必要とサラは伝えてくれます。一般的に感音性難聴の方は単に小さい音が聞こえづらいというだけではなく、大きい音に過敏に反応してしまう傾向もあるため、大きすぎる音に対しても対応が必要な場合があります。現在の補聴器はもちろん入力音ごとに音の大きさも調整することができますが、もちろん極端な騒がしい場所では耳の保護も必要です。これは健聴の方でも同じです。

 

WHO(世界保健機関)では、騒音の許容上限を85dB、1日8時間までに抑えるよう勧告しています。

 

場所や環境によって変わる騒音レベルと許容基準(1日当たり)
オーディオ(ヘッドホン)  75~105dB 無制限~4分
スポーツ観戦・競技場 80~115dB 25時間~28秒
通りの騒がしい道路 85dB 8時間
ドライヤー 100dB 15分
クラブ・ディスコ  105~115dB 4分~28秒
航空ジェット機の音 130dB 1秒未満

 

あなた自身の耳のために必要な場所での補聴器活用と難聴予防を心がけましょう。

 

トピック: 補聴器, 難聴と健康, 体験談