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アクティブ・エイジングのススメ(後編)

  1. 補聴器を取り扱う私たちにとって、高齢者の方から聴こえの改善によって何かを成し遂げることができたと、お聞きすることは一とても嬉しいことです。難聴は、聴力が低下する以前の活動的な社会生活を続けられなくなる可能性を高めます。しかし、補聴器を装用することで、「アクティブ・エイジング(=生活の質を低下させることなく、社会参加を続けながら、年を重ねていくこと)」から逸れないようにすることができます。「アクティブ・エイジング」は、健康的なライフスタイルと連動しています。社会や知力を必要とする物事に積極的、且つ継続的に関わり合うことで、アクティブ・エイジングは保たれます。

 

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世界保健機構(WHO)では、アクティブ・エイジングを次のように定義しています。年を取っても生活の質を向上させるために、健康、社会への参加、安全面の条件が最適化されていること。アクティブという言葉は、社会的、経済的、文化的、精神的な物事に、継続的且つ積極的に参加することを指しています。アクティブ・エイジングは、年をとっても、全ての人に健康的な余生と生活の質が与えられることを目的としています。

 

社会との強い繋がりを保ち、知的な刺激を得る様々な機会に参加する中で、「きこえ」は重要な役割を担っています。社会参加をすることで、「聞こえること」は非常に重要です。

 

もし、聞こえ難くなってしまったら、あなたはどうしますか?補聴器という選択肢をすぐに考えることができるでしょうか?

 

実際、一度でも補聴器に対して悪いイメージを持ってしまうと、難聴の治療に躊躇してしまいます。その結果、補聴器を装用さえすれば、長期的に維持できる認知機能などに良くない影響を与えることになってしまうことがあります。

 

多くの人が自分に限っては「(難聴であっても)なんとかなるさ」と思っていらっしゃいます。

 

しかし、難聴をそのままにしていると、社会参加が鬱陶しく感じ、社会生活から孤立してしまいます。社会生活から遠ざかることで、社会への拒絶や孤独感、絶望感から、うつ病や、アルツハイマー病や認知症に発展する可能性も高くなります。

 

現代では、60歳を過ぎても働いていらっしゃる方が沢山いらっしゃいます。

でも、きこえが低下すると、業務の遂行や収入に対する意欲、社内や社外の人間関係に良くない影響を与えます。他者との関わりを断つこととアクティブ・エイジングは両立できません。

 

実際、ブリガム・ヤング大学(米国)の最近の研究では、孤独感や社会からの孤立が平均余命を短かくさせることが分かっています。この研究では、肥満よりも、社会からの孤立は健康や幸福に与える影響が大きいとも報告されています。

 

 

もしも、ご自身の目で健康的に年を重ねることがいかに重要であるか確かめたいのであれば、高齢者が参加されるスポーツ大会などをご覧いただければわかるのではないでしょうか。

 

例えば、アメリカのナショナル・シニア・ゲームス(高齢者の全米スポーツ競技会)では、90歳台でも競技会に参加されており、メダルを獲得する成績を収めています。そのような高齢の方々が競技に参加し、高い順位で表彰されている理由は、40歳台や50歳台から自分自身の健康に気を付け、年齢に応じた健康への取り組みをしてきたことが挙げられます。

 

また、女子サッカーのアメリカ代表チームのキャプテンであるクリスティ・ランポーンは、昨年のワールドカップで40歳を迎えました。多くの人々は彼女をプロアスリートとして既に最盛期は過ぎているだろうと思うかもしれません。でも、彼女がナショナルチームの最年長選手であり、二児の母であり、1999年のワールドカップ優勝を経験している唯一の代表選手であることを忘れてはいけません。彼女は、昨年のワールドカップでチームを優勝に導いた時も、彼女に対するスポーツ選手としての悪評はまったくありませんでした。人生の最盛期は人それぞれであり、もしかしたら、彼女にとっての最盛期はまだ訪れていないのかもしれません。

 

毎日忙しく生活してきた方にとっては特に、自分のための人生が老後から始まると思っています。仕事で昇格し、子供たちが独立し、ローンを完済して無事に定年を迎えることができたならとても幸せなことですね。

 

でも、老後の目標を失い、何をしようかと途方に暮れてしまう人も多いのが事実です。現実は、今日という日が確実に訪れるということです。今日を楽しみ、その瞬間の出来事を受け入れましょう。

そして、最善を尽くすことに自分自身で挑戦し続け、次世代との関わりの中で自分自身を大切にしましょう。

前向きに年を重ねるために。

 

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