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【ユーザーズボイス】補聴器に導かれた私という運命について 前編

本日はスターキージャパンの2016年の仕事納めとなります。そして2017年を控えて、今日から新たに数回にわたってお送りする物語は、現在スターキー補聴器をご使用いただいている方の実際の生の声です。

 

「補聴器との出会いが私の運命を変えました。」

 

平元陽子さんは補聴器との出会いを自ら語ることで、少しでも多くの方に「難聴は我慢しなくてもいい」ということを伝えていきたいと、スターキーに文章を寄せていただいたユーザー様です。

 

 

自らの「きこえ」について多くの方に向き合ってほしい。

そんな想いを込めたユーザーズボイス、第1回が始まります。

 

 UserSVoice_WIN.jpg

 

いつの頃からか分からないけれど、私は心のどこかで「いつか耳が悪くなる様な気がしていた」と思います。

母は耳が悪く補聴器をしていたし、母方の親戚は耳の悪い人が何人かいたからなんとなくそんな想いがどこかにあったのでしょう。

 

とはいえ、幼少期は父が運転する車が車庫に入る際は飼っていた犬よりも早く気付くことが出来たので、逆に私の聴力はすこぶる良いものだと信じていました。

 

大人になり社会人2年目頃から職場で名前を呼ばれているのに気づかないことを何度となく経験するようになり、友人達からも「聞こえていないの!?」と指摘されると、いよいよ「私の聴力」に対する疑念が生まれてきました。しかし、健康診断で検査をお願いすると「異常なし」との結果となるので、「あ、やっぱり違うんだ!」とその度に安堵をしたものでした。

 

仕事が過酷になり、数時間の睡眠の為に帰宅するようにがむしゃらに脇目も振らずに朝から晩まで働いていた29歳の頃。そのある日から耳鳴りが始まりました。

 

しかし、誰よりも私に難聴が遺伝するのを恐れていた母を知っていたから、

 

「お母さん、私、耳鳴りがしてるんだけど・・・」

 

と言うのが母を悲しませると思い、(当時は真剣にそう思っていたのです、、、)なかなか母に言い出せませんでした。

 

Tinnitus_starkey.png

 

すぐに治るかと思ったその「耳鳴り」は一向に無くならないので、意を決して母に相談した結果、たいそう心配した母と紹介された病院にて「母との関連性」を調べて頂いたところ、私は「感音性難聴」で母は「伝音性難聴」、そう、遺伝ではないことが分かったのです。

 

そして、耳鳴りが始まってすぐにもし病院で診察を受けていたら、失ってしまった高音の「きこえ」を取り戻せたかもしれなかったと知らされました。

 

なんという思い込み、私はなんという無知だったのでしょうか。

私は聴覚を自らの思い込みで失ってしまったのです・・・・・

 

それから暫く投薬を試みましたが効果は現れませんでした。その後は投薬を止めて、素晴らしい鍼の先生に出会い治療を続けていました。

 

しかし、職場では聞こえていないのを気づかれないようになんとか取り繕って生きていました。

プライベートでの食事会等では、お店の構造によって音が逃げてしまい全く会話についていけなかったり、周りの騒音に包囲され目の前の人の声が全く聞こえなくて、何度も聞き返して気まずい思いをしたり。。。

 

若い女性の高音は特に苦手。職場で英語を使っていたので、子音の多い英語はどうしても高音に頼りがちになるので、慣れない人の英語を聞き取るのがとてもしんどかったのです。

 

そして、もう仕事を辞めようと決意しました。

 

自分の体を酷使してまでする仕事なんてないし、もう充分、金融機関で頑張って仕事をしてきた充実感も達成感もあったから、ここからゆっくり新しい自分の道を模索しようと思いました。36歳になっていましたがそれでいいと思いました。

 

そう決心するや否や、私が金融機関での仕事を始めてから本当にお世話になったイギリス人の元上司から連絡がありました。2年前にもう二度と日本には戻ってこないと言ってイギリスに帰国していたのですが、縁あってまた日本で働くことになったから、また一緒に仕事をしないか?というオファーを頂きました。もう金融機関から足を洗おうと決めた矢先でしたが、ここまでこれたのも元上司と出会わなければなかった事だから、新しい職場で任されるプロジェクトの流れを作るまで1年だけ元上司への恩返しと思って転職を決めました。

 

その際に懸念していたのが入社前健康診断でしたが、3つの音階を聞く簡易聴覚テストには全く問題なくパスしてしまいました。私がその結果に一番びっくりしていました。鍼治療の成果なのか?こんな事もあるのですね。

新しい職場では大きなプロジェクトに関わることになっていたので、前職での自分の取り繕い方ではどうにもならない場面が多くなってきました。

 

会議に多く出席するようになると、会議室の広さや席の並び方に左右されることもありますが、「質問が分からなくて答えられない」のと「聞こえなくて答えられない」のは全く違うと感じ、入社の際に私に課せられた「ミッション」を思うと聞こえないこの状況を早急に打破しなくてはならなくなり、ついに「補聴器」を使うことを決めました。

 

 

 

いかがでしたか?

 

平元さんの幼少期から補聴器を使おうと決心するまでの過程が描かれています。

 

みなさんにも考えていただきたいポイントは、難聴の自覚症状が感じられていた平元さんでも、会社の健康診断等、その場ではパスしてしまって、難聴と向き合うことから遠ざかってしまうことです。

 

以下の場合は迷わずに、信頼できる聴覚専門家(補聴器相談医や補聴器認定技能者等)に相談してみましょう。

 

1.耳鳴りがしてきた

2.高音が聞きとりにくくなった

3.聞き返しが多くなった

 

難聴についてより詳しく知りたくなったら、下記ページをご覧下さい。ビデオを含めて10分ほどで難聴についての概略をつかんでいただけると思います。

 

難聴ってどういうこと?

 

自らの環境や思い込みによって時間経過をしてしまうと思わぬ障害につながってしまう場合があります。

自分だけでなく、ご家族や周囲の方と一緒に確認し、専門家の意見を尋ねることが大切です。

 

次回のユーザーズボイスでは平元さんの補聴器との出会いが綴られます。

 

第2回(中編)はこちらから。

第3回(後編)はこちらから。

 

トピック: 補聴器, 体験談