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トピック

難聴と疲労感 Part1:聴力の低下によって、からだは疲れています

皆さんは、会話の際に相手の声が聞こえない場合、どうされるでしょうか?話を理解したい気持ちから、相手の声に集中すると思います。難聴になると、相手の声が聞こえ難くなり、会話を理解することが大変になるだけではありません。日常生活の中で危険を察知する為の音も聞こえ難くなり、不安や心配な気持ちになることもあるでしょう。難聴者にとって「音を聞く」ということは、沢山の労力とエネルギーが必要なことであり、それは極度の疲労感やストレスにさらされることなのです。

 

 

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ベター・ヒアリング・インスティテュート(BHI:米国の聴覚専門機関)の調査によると、難聴をそのままにしておくと、米国では560億ドル(日本円にして約5兆8000億円)、ヨーロッパでは920憶ユーロ(日本円にして約10兆4000億円)もの金額が、年間の社会的費用*として無駄に使われてしまうと推測しています。この社会的費用の大部分は、仕事の生産性が低下することであり、その原因の多くは難聴に対処しようとして生じる疲労感とされています。

 

*社会的費用:公害や交通渋滞など、個人や企業による経済活動の結果,第三者あるいは社会が被らなければならない損失。

  

デンマークの社会調査研究所の調査では、難聴に悩む5人に1人以上が就職を諦めており、就労している難聴者の約15%が一日の終わりには常に疲労を感じ、のんびりと余暇を楽しむ気持ちにならないと報告しています。医療や福祉の社会制度が充実しているデンマークでも、難聴者の就労における環境作りには未だ課題が残されているようです。

 

英国のナショナル・デフ・チルドレン・ソサイエティ(聾児支援団体)の政策研究責任者であるイアン・ヌーン氏は、彼のブログで、難聴が与える疲労の実態を次のように説明しています。

 

難聴者が抱える疲労感とは、読唇術に掛かるエネルギーから来るもので、一日中注意を払っていなくてはならないという緊張感からくるものです。彼らは、言葉や文章の半分が聞こえていても、残りの半分は意味が通るように考えて処理しなくてなりません。常に文脈から推測して考えなくてはなりません。そして、様々な質問に応じて話ができるように、常に何か考えておく必要があるのです。それは、まるでジグゾーパズルのような、例えば「数独(すうどく)」とスクランブル(単語を作成して得点を競うボードゲーム)を同時に行うようなものなのです。」

 

人はエネルギーを失うと、仕事で成果を出したり、活動的でいることが難しくなります。例えば、仕事で長時間の会議に出席したとき、会議中であっても眠気に襲われ、肉体的な限界を感じます。難聴者は、一日を通して聞くことにエネルギーを使い果たしてしまうので、業務の遂行が難しくなります。たとえそれがコンピュータでの事務作業だったとしても、耳は常に周囲の音や声を聞こうと働いています。一日中、耳は決して聞くことを休みません。その結果、アフターファイブに犬の散歩やスポーツジムに行くことよりも、自宅のソファに寝転んでゆっくり休みたいと思うのです。

 

 

なぜ、聞くことがこんなにも疲れさせてしまうのでしょうか?

 

人は、音を脳で聞いています。聴覚システムに関係した脳皮質は3つの分野に分かれており、音を分析・解釈し、その情報を他者とのコミュニケーションに役立てています:

 

ブローカ野:会話を作る(発話)

ウェルニッケ野:会話の理解をする

側頭葉(聴覚野):聴覚情報の管理

 

  1. 聴力低下が見られない場合は他者とのコミュニケーションにおいて、これらの分野のチームワークが完璧に取れている状態です。しかし、ここに難聴が加わると、チームワークが崩れてしまい、脳はより働き、より考え、より集中しなければならなくなります。この一連のことが、難聴者にコミュニケーションを難しく感じさせ、聞き取りに対する疲労感の原因になっています。

 

どのように補聴器が聴覚疲労を軽減するのでしょうか?

 

補聴器は、様々な環境下で会話や聞きたい音を聞き取り易くさせ、難聴者が聞き取りやコミュニケーションに費やしているエネルギーを軽減させます。なぜなら、補聴器が難聴により聞き取れていなかった音を聞えるようにさせるので、音の理解に使っている脳のエネルギーを軽減することができるからです。

 

現代の補聴器は雑音を十分に抑制し、聞きたい音だけを分離させて増幅する機能を搭載しています。最新補聴器のMuseは、アキュイティ指向性アキュイティボイスの会話強調機能により、後ろから話かけられた時など、聞き取りが難しい状況でも聞こえ易くなるように設計されています。

 

 

電話での聞き取りはどうでしょうか?

 

難聴者にとって、電話での会話は特に負荷がかかります。対面で会話する時は相手の口の動きを読むこと(読唇・どくしん)ができますが、電話の場合、相手の声がはっきりと聞き取れなかったり、背景雑音と混ざっていたりすると、会話することを難しく感じて疲れてしまいます。

 

スマートフォンと連動するHalo2では、スマホの通話を補聴器にストリーミングするので、クリアな音声により通話を楽しむことができます。Halo2は最新の補聴器の機能を搭載しているだけでなく、TruLinkアプリを利用することもできるのでより実用的です。例えば、アプリの「補聴器をさがす」機能から補聴器を紛失する心配もなく、カフェやレストランに入店したときなど、環境に合わせてカスタマイズしたメモリーに自動的に切り替わります。

 

 

何より”リラックスすること”が疲労感を軽減させます

 

残念ながら、補聴器を装用しても、疲労感を完全に取り除くことはできません。補聴器は疲労感を低減させるだけのものです。もし、あなたが補聴器を装用されているようでしたら、疲労を溜めないように、以下のポイントを実践してみましょう。

 

  • ・日中は定期的に、補聴器の電源を切って、5~10分程度休憩を取りましょう。
  • ・ストレスや疲れを感じた時は、2~3分間、目を閉じて、深呼吸をして静かにしていましょう。
  • ・聞こえにくい状況では、背景雑音など聞こえの障害になるものを最低限にさせましょう。
  • (例えば、静かな場所で通話するようにしたり、車内ではカーオーディオのボリュームを落としてもらう、パーティーのような騒がしい環境では静かな場所に移動するなどです)。
  • ・昼食時は、カフェテリアなどの人が多い場所ではなく、屋外など一人になれる場所で食事をとるようにしましょう。
  • ・テレビを見る代わりに本を読んだり、聞くことから耳を休ませてあげましょう。
  • ・仮眠(30分以下の短い睡眠)を取り入れてみましょう。

 

いかがでしたか?

もし、疲労感を回復させるために実践されているようなことでがありましたら、ブログのコメント欄にご意見をお寄せください。

 

 

Topics: 難聴と健康