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【まとめ】補聴器の価格比較と最適な選び方

年を重ねてくると誰しも耳が遠くなったり、音が聞こえにくくなるものです。
不便さを無視して自然のまま過ごすのも、時には悪くはないことかもしれませんが、周囲の方やご自身の生活のQOLを保つために、補聴器装用という選択をすることは望ましいことです。


今回は補聴器やそれに類する機器について、価格や性能なども含め、お話したいと思います。

 補聴器の価格と品質について

補聴器の値段はどのくらい?


”補聴器”という名称は厚生労働省から医療機器として認められた物のみを指しています。
対して”集音器”や”助聴器”と呼ばれるものは医療機器の扱いではなく、マイクやスピーカーと同じ扱いになります。

補聴器の呼称が認められている物であってもその価格はピンキリで、安い物では5万円ほど、高い物では両耳両側で100万円を超える物まであります。一般的に高価な物の方が雑音が少なくできたり、頭に響きにくいなどの良さが得られると言われています。

 

【補聴器の価格の目安】


補聴器は最安値が5万円〜10万円と考えると良いかもしれません。
しかし安い価格の物は雑音が入り易かったり、ハウリングを起こしやすい事もあります。
補聴器として人気のある製品は15万円〜30万円の価格帯になります。

補聴器の購入を考えているのであれば、予算として15万円〜30万円を考えておくと良いかもしれません。

・補聴器の耐用年数


耐用年数は障害者総合支援法によると5年が目安とされています。
もちろん、使い方が乱暴であればもっと早く壊れる事もありますし、丁寧に使えばそれ以上に使用できる例も多数あります。あくまで目安としての5年となります。

 

 

【どうして補聴器の値段は高いの?】


補聴器の価格には本体価格調整料(フィッティング料)が含まれていると考えると分かり易いです。
ただ単に補聴器を買っただけでは性能は発揮できません。補聴器は個人一人ひとりの耳に合わせて微調整をしなくては性能が発揮できないのです。

・集音器の価格が安いのはどうして?


補聴器が医療機器である事は前述の通りですが、医療機器として販売するためには厚生労働省に申請を出して、認可されなければなりません。ただの許認可ではなく、例えば医療機器の不具合によって身体に悪い影響が生じた場合には、責任の所在を明確にする必要があるのです。補聴器では身体に深刻な影響を及ぼした例はほとんどありませんが、医療機器かそうではないか、という部分にはこの点において大きな差があります。


医療機器としての認可を取っていない製品、例えば集音器は、あくまでパソコンにつなぐマイクやスピーカーと同じ扱いになりますので、価格が安く抑えられる傾向があります。もちろん身体への影響についての責任の所在は医療機器と認められていない分曖昧になります。

・本体価格


高額な補聴器の場合には高性能な機器が使われている傾向にあります。
高性能な部品や機械を用いていれば本体価格も上昇します。パソコンと同じチップが大豆ほどの大きさの補聴器に入っていると考えていただくと、その高額な意味やその開発費がどれほどかかっているかについて、その金額の意味を想像していただき易いかもしれません。したがって補聴器は医療機器なので非課税ですが、集音器は課税対象となり消費税がかかります。

 


・フィッティング技術料やケアサービス料


上述の通り、個人一人ひとりの耳の形状にあった調整を行わなければ、しっかりとした補聴器の装用効果を得る事は出来ません。そのために耳へのフィッティングや補聴器の微調整には、高度で専門的な技術が必要となります。
また、補聴器を扱う店舗によっては定期的に微調整を行うなどのアフターケアなどをサービスに盛り込んでいる店舗もあります。

また無償修理期間が長ければ、それだけ高額になることがあります。スターキーは最長で4年間、追加金額をいただかずに保証を付帯する器種をそろえています。安心して使っていただくために、最初から価格に含まれていると考えてください。

 

 

【補聴器の形】


補聴器には様々な形状の物があります。どの形が良いかは使用目的や難聴の種類・程度にもよりますので、専門スタッフと相談しながら一緒に選ぶのが良いでしょう。

耳あな型補聴器
耳あなにすっぽりと収まる小型のものや、耳の外まで機器が出てくるタイプもあります。
耳の穴の形状に合わせて作るオーダーメイドタイプが多いのが特徴です。

耳かけ型補聴器
操作部が耳の外に出ていて、耳に引っ掛けて使用するため、自分で操作をする事が簡単な場合が多いです。
汗や摩擦によって皮膚が荒れないように形状やコーティング、重さによる負担を考えた機器もあります。

骨伝導型補聴器
耳の疾患(特に中耳〜外耳にかけて)などで音が聞こえにくくなった場合などに選ばれる事が多い補聴器のタイプです。骨に振動を与えて聞こえるようにする方法で、骨伝導型補聴器と呼ばれます。メガネのフレームから振動させるタイプや、カチューシャ型などがあります。

・ポケット型補聴器
本体は胸ポケットなどに入れて、イヤホン及びコードを接続して使用します。機器の大きさがありますので、操作のしやすさ、出力の高さなどに特徴がありますが、マイク(音を拾うパーツ)が耳の近くにないことが多いので、本来の耳の機能を活かすことには不適応なタイプです。

 

補聴器の各部機能についてはこちら過去のブログ記事よりご覧ください。

 

【機能による違い】


補聴器には大きく分けてアナログデジタルがあります。

アナログ補聴器とデジタル補聴器の違いと価格

 

現在はデジタル補聴器が市場の9割以上と主流になっており、アナログ補聴器はあまり見かけなくなりました。スターキーが現在取り扱っている補聴器も全てデジタル補聴器となります。デジタル型はプログラムによって制御され、マイクの指向性やハウリング防止、ノイズカットなどの機能を備えています。一方、従来から用いられているアナログ型は、「聞こえた音を単に増幅して調整している」と考えると分かり易いかもしれません。小さい音も大きい音も基本的に大きくするのがアナログタイプの補聴器です。

 

高い補聴器と安い補聴器の違いとは?

補聴器の金額、高いものと安いもの

 

価格の高い補聴器は様々な性能の機器をプログラム制御していて、細かい調整が可能な事が多いです。
一方、価格の安い補聴器は特定の性能に特化しているなど、機能を絞っている事があります。ただし、安いからといって性能が悪い訳ではありません。高機能とはいっても、自分にはそれほど必要のない機能が搭載されている場合は、自分の目的に合わせたものを選ぶようにしましょう。

 

 

 

自分にあった補聴器を選ぶ方法

価格比較を見てきましたが、補聴器選びでは何よりも補聴器を自分の耳に合わせる事が重要です。
そのためにも、補聴器の専門家が所属しているお店でプロに聞きながら実際に装着をし、聞こえ具合を確かめる必要があります。

 

 

【補聴器選びで大切なこと】

 

補聴器、集音器に限らず、自分で実際に使ってみて、聞こえの良い、長期的に使用できると見込まれる機能を備えた製品が自分に合った補聴器になります。たくさんのメーカーが補聴器を販売していますが、実際の音を聞いてみて、使用してみないことには誰しも自分にあった補聴器を見つけることは難しいものです。

・少しでも軽度の難聴になったら対策を考えた方がいいでしょう

「まだ我慢すれば大丈夫、軽い状態だから大丈夫。」と根拠なく自分に言い聞かせることは難聴への症状を悪化させてしまうことにつながりかねません。その時には補聴器が必要でなかったとしても、少しでも気になった場合には相談をしてみることが、その後の生活にも良い機会になると言えます。

その折には補聴器専門店のサポートを得ても良いですし、医療機関を受診するのも良いと思います。「きこえ」について少しでも事前対策を行っておくことが難聴を予防することにつながります。

・難聴の程度(軽度・中等度・高度・重度)の参考

難聴は以下の4つの程度で分けられています。どれに当てはまりそうでしょうか。


軽度:小さな声や騒音下での聞き間違いや聞き取り困難を自覚する。
中等度:普通の大きさの声の会話の聞き間違いや聞き取り困難を自覚する。
高度:非常に大きい声か、補聴器を用いないと会話が聞こえない。
重度:補聴器でも聞き取れない事が多く、人工内耳の装用も検討しなくてはならない。

・「きこえ」の状態で選びましょう

補聴器や集音器を実際に使用した際には、ご自身での聞こえ方が最も重要な判断基準です。聞こえ方の判断が付かない場合には、難聴を専門とする耳鼻咽喉科に相談をして補聴器選びの基準を示してもらいましょう。また、ご家族や周囲の方とのコミュニケーションを通して、客観的に補聴器がある時と、ない時でどう自分自身が違うのか聞いてみることも良い判断材料の一つになります。例として、多くの方は補聴器によって顔つきが変わったと言われるようです。意識が周囲からもはっきりとわかることは、安心につながります。

 

 

【補聴器が交付される制度について】

 

補聴器などの装身具費を受給するためには原則、障害者手帳が必要になります。
耳鼻咽喉科で測定をしてもらって、障害者手帳の6級以上であれば公費の適用範囲となります。その他、障害者手帳を持っていなくても、市区町村単位で助成を主体的に行っている場合もありますので、お住まいの役所に問い合わせたり、地域の補聴器取扱販売店にご相談されると良いかもしれません。

 

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